『ものがたりいちば』

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「コンフィデンスマンJPロマンス編」の感想


謎が謎を呼ぶ目まぐるしい展開。だが、いちばんの謎は……?

 

 

2019日本映画。
監督は田中亮。

主演は永遠の美少女(わたしの脳内で)長澤まさみ、絶賛不倫中だった(たぶん)東出昌大


ロマンス編、と副題がついているだけあって続編もの。フジテレビで放送されていたドラマの映画化作品らしいです。
2020年には映画第二弾が公開された人気作。管理人はドラマ版未見です。


知らないドラマの続編映画を観てもどうせわかんねーし、と敬遠していましたが、アマゾンプライムさんがしつこ(検閲)熱心におすすめしてくれるので観念して観ました。☆評価もよかったですし。
事前情報はCMで知った「詐欺師の騙しあい」ものということぐらいです。あと主人公の名前がヘンってことですね。
だーこ、って。ぼくちゃん、って。
でも詐欺師同士が本名で呼び合うのもアホっぽいので、コードネーム呼びは合理的でしょう。ヘンにかっこつけた名前じゃないのもいいんじゃないですかね。

 

ストーリーのしょっぱなはこんな感じです。
長澤まさみ演じる詐欺グループのリーダーである「だーこ」は仲間たち?(同僚?)と暇を持て余しています。


どうやらだーこは、大物釣り(大金持ち?)じゃないとやる気がでないらしく、雑魚案件ばかりもちこんでくる仲間にうんざりしたように断ります。どうやらだーこは単なる金儲けの意味しかない詐欺には興味がないようです。スリルとかやりがいがないと動かないルパン三世タイプですね。


退屈していただーこは、偶然目にしたテレビのニュースでついに獲物を見つけます。
それは、香港の女帝と称される「ラン・リウ」という女性でした。


ランは香港屈指の大財閥の会長にして、メディアにほとんど露出せず謎のベールに包まれています。強引なリストラで利益をあげるなど、その冷酷なやり方のせいで「氷姫」と悪名をつけられ、市民からの評判は最悪です。


ランは幻の宝石と呼ばれる「パープルダイヤ」を所有しています。価値は数百億だそうです。
だーこの大物センサーは、彼女をつぎの標的に選びます。
そして、グループはパープルダイヤを奪うために香港へ旅立つのでした。
さあ、今度の騙しあいはどっちが勝つのでしょうか!?

(前回までの勝敗知らんけど)

 

 

 

2019年香港魅力的度☆☆☆☆☆
香港のいろんな風景が見れて楽しいです。
山がちな狭い半島に高層ビルがところ狭しと並んでいる空撮映像。
カラフルな照明にライトアップされた海岸沿いの夜景。昔は百万ドルの夜景と言われたそうです。
そして看板だらけ人だらけの猥雑なダウンタウン


管理人は十年以上前に行ったことがあります。
夜景のカラフルさが当時に比べて段違いにすごくなっていることに驚きました。いっぽうでダウンタウンの風景はあんまり変わってなくて懐かしくなりました。

この変化のなさを知りたければTMNの「GETWILD」のPVをYOUTUBUかなんかで見てみてください。笑えます。
あ、街並みは一見汚く見えますけど清潔です。

掃除人が毎日清掃しているっぽいので、スラム感はぜんぜんないです。当時はへんなところに行かなければGETWILD感もなく、身の危険も感じませんでした。

当時は、ね……。


中国による「国家安全法」の施行からどんどん荒れているようなので、治安以外の面でGETWILDしているかもしれません。

 

 

思ったよりわかりやすかった度☆☆☆☆★
ドラマの続編ということで、ドラマ未見のわたしは置いて行かれるのかな~と想定していたのですが、そんなことはぜんぜんありませんでした。
主要な登場人物は限られていて、テンポもいいです。
邦画にありがちな「ごにょごにょしゃべるからなにを言ってるのかようわからん……字幕つけろや!」問題もあまりありませんでした。


管理人はハリウッドかぶれ野郎で邦画にむける目は辛めなのですが、率直におもしろかったです。
映画館で観たらコーラとポップコーンがすすんだでしょうねー。
翌日になったらろくに内容を覚えてないけど、とりあえず満足して劇場を出る。
そういうのエンタメでは大事だと思います!本心です!

 

 

――ネタバレ注意!――

 

 


最大の謎がわからない度☆☆☆☆☆
解決編でストーリー上のすべての謎を明らかにしてくれます。
めでたしめでたし!とわたしはここまで満足度99%でした。
不満足1%は「永遠の美少女」長澤まさみがババア扱いされたことくらいです。

最後になって急に告白しますが、管理人は長澤まさみ超好きです。彼女の出てる作品はそんなにハマった記憶はないんですけど、人物として好きです。
ババアってどういうことやねん!脚本家でてこいや!


……話を戻します。
どんでんどんでんどんでん返しの末に鮮やかな勝利を手に入れただーこたちは、30億という巨額の金を得ます。
けれど、敵を騙すために仕込んだハメのために巨額の経費を使ったので儲けはほとんどないとのこと。
それでも参加したメンバーたちは悪い奴らから金を騙し取れたので満足気。


え?
は?
ちょっと?
最後の最後に最大の謎をぶっこんできた?


儲けはほとんどないということは、30億-20億(経費)だとして、10億の儲けだとします。
その経費の20億の資金どこから湧いてきたの?
当然ですが、詐欺師に金を貸してくれる金融機関はありません。
ということはあらかじめ20億のキャッシュをもっていなければ、トラップを仕掛けることはできません。


物語開幕時にしょぼい詐欺をこなそうとしていたことから、自己資金という可能性は高くないと思います。
エンディングを観ながら、管理人は背筋がぞくりと震えました。
誰が、だーこに20億を貸したんだ……?
これは観ざるをえないですね。
「コンフィデンスマンJPプリンセス編」(2020年東宝)で明らかになっているはずでしょう!(露骨な宣伝)