記憶喪失の総理をめぐる、間違いなくおすすめできる良質コメディ。
2019年日本映画。コメディ。
監督は三谷幸喜。
主演は中井貴一。
・序盤のかんたんなあらすじ
病院で目覚めた男(中井貴一)は記憶を失っていました。
自分が何者なのか、名前も思い出せません。
男は病室の外にいた屈強なスーツの男たちにおびえて、病院から逃げ出します。
夜の街ですれ違う通行人たちは、彼を見てざわめきます。
どうもみんな男を知っているようなのです。
その理由をたまたま目にしたテレビで知ることになります。
国会答弁でひどい受け答えを続けて暴言を吐く黒田総理大臣――それが男の正体だったのです。
自分の正体を知ったところで、黒田総理はSPたちに確保され首相官邸に帰ります。
首相秘書官の井坂(ディーン・フジオカ)は、事態の隠ぺいを決めます。
黒田総理は驚きました。
なぜなら黒田総理は国民からめちゃくちゃ嫌われているうえに、記憶喪失の総理など辞任するのが当然だと思ったからです。
しかも、翌週にはアメリカ大統領が来日して対談することになっているのです。
じつは井坂には秘めた思惑があるので、総理の記憶喪失は好都合だったのです。
はたして井坂の思惑とは?
周囲と国家を巻き込んだ騒動が始まります……。
――ネタバレ注意!――
中年女優たちの美の競演度☆☆☆☆☆
吉田羊、小池栄子、石田ゆり子。
年齢を重ねた女優たちの色気がすごい。
BBA結婚してくれ!
ちゃんと映画してる度☆☆☆☆☆
三谷監督は舞台演劇の演出家出身です。
というか、今でも現役?
その影響かわかりませんが、過去の作品は映像作品にしては不自然な長回しが多いという印象をわたしは持っていました。
あまりカットを割らないので、なんかだらだらしているように見えてしまうのです。
正直に言うとあんまり好きじゃありませんでした。
古畑任三郎とかのドラマや舞台は好きだったんですけど、映画としてはちょっと好きになれなかったですね。
遅すぎんだけどマジで!って感じでした。
ですが、本作はテンポよくカットを割っていて、シーンがサクサク進むので違和感を感じませんでした。
というか、恥ずかしながらエンドクレジット観るまで三谷作品とぜんぜん気づきませんでした(!?)。
ふつうにおもしろくて書くことない度☆☆☆☆☆
笑いよし、涙よし、盛り上がりよし、言うことないですね。
誰得シリアスに振るかと思いきやあの狙撃シーンですからね、さすがのオチです。