『ものがたりいちば』

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映画「イップ・マン外伝 マスターZ」ネタバレあらすじ感想

2018年香港映画
監督:ユエン・ウーピン
主演:マックス・チャン

流儀なき男がふつうにカンフーアクションやるだけの映画の感想はっじまっるよ~!

 

 目次です。好きなところから読めます。

 

序盤のあらすじ


スピンオフのネタ元『イップ・マン 継承』にて詠春拳の正当継承者を決める戦いでイップに敗れたチョンは、潔く武館を閉じて詠春拳も封印、武術界から去りました。


『イップ・マン 継承』の感想で「こいつはズルイやつだからのうのうと武館経営を続けるでしょう」などと書いて申し訳ありませんでした、チョン師匠!
詳しくはこちらをどうぞ。

 

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裏社会の暗殺集団に雇われていたチョンですが、ある程度金が貯まったので裏稼業を引退して普通の暮らしをすることにしました。
小さな食料品店を開き、1人息子のフォンと2人で細々と暮らしていたのですが、ある日事件に巻き込まれます。


アヘン中毒の親友ナナを助けるためにアヘン窟を経営する悪党どもと揉め事になったジュリアという女性に助太刀したのです。
チョンは闇の賭け試合に出たり、暗殺組織の仕事を引き受けたりしただけあって『悪を見過ごせない』という正義漢ではありませんが、ケンカをみると加わらずにいられない難儀な性格なのです(笑)


その結果警察に逮捕され、署に連行されてしまいます。
アヘン窟を経営しているのは香港随一の裏組織『長楽グループ』の幹部キットとその手下で、イギリス人の警視は彼らをなんのお咎めもなく釈放しました。


はいはい、いつものいつものw
香港警察の上層部のイギリス人が裏社会とずぶずぶなのは、もはやシリーズの伝統です(笑)


ジュリアも酒場街を仕切るフーという有力者の妹なのですぐに釈放されます。
というか被害者なので当然ですが。
チョンだけがなんの後ろ盾もないので居残りを食らいます。
そのせいで息子の誕生日祝いの待ち合わせに遅刻してしまい、予定していた高級ステーキレストランの営業時間に間に合いませんでした。


長楽グループの幹部会が開かれ、ボスのクワン(キットの姉)がグループは裏稼業から撤退してカタギを目指すことを宣言します。
アヘン窟で稼いでいるキットは反対するのですが、他の幹部たちが絶対的な権力をもつクワンに従ったため、しぶしぶ従うことになりました。


これにて裏社会の一大勢力長楽グループは、麻薬も暴力も厳禁のクリーンな組織に生まれ変わったのです。
香港に平和が訪れました、完!
危うく映画が終わってしまうところでしたが、幸いにもキットがやべえやつなので話はもうちょっとだけ続くんじゃ(1時間以上)。


キットは手下を連れてちょっといざこざになっただけのチョンの住居兼食料品店になぜか夜襲をかけ、火炎瓶を投げこんで炎上させます。
住宅が密集した香港の市街地で放火なんかしたらとんでもない大惨事になりかねないので、最悪の行為です。


しかも念入りに外から鎖で扉を封鎖して、確実にチョン親子を葬ろうとしています。
機転を利かせたチョンは冷蔵庫をガス爆発させて扉をふっとばし、外に脱出しましたが、キットたちのさらなる火炎瓶攻撃が待っていました。


チョンは逃げるのですが、やはり息子を抱えたままでは逃げきれません。
ラッキーなことにたまたま通りがかったジュリアに息子を預け、悪党を撃退しました。
ジュリアは前に助けてくれたお礼として「家が燃えたならうちに住めばいい」と親切に申し出て、しかも自分の兄フーが経営するバーの職まで紹介してくれました。


息子に安全な住まいを確保できたので、チョンはさっそくキットに報復します(笑)
中国武術に宿る儒教精神を重んじ、正義を愛する人であるイップ・マンと違って、チョンにはべつに正義感はありません。


武術はあくまで戦いの技術、勝つための道具であって精神性を重要視していないのです。
というわけでアヘン窟を襲撃して火炎瓶で焼き払ってやりました!
もう1度書きますけど、建物が密集している香港の市街地で放火はダメですゼッタイ(笑)


やることを済ませたキットは、フーの店でウェイターとして働く日々が始まるのですが、キットとの争いはこれで終わるわけがありません。

 

 

キット、さらに暴走する


弟の不始末を詫びるために、なんと、あの長楽グループの総帥クワン自ら、チョンのもとを訪れて賠償を申し出ました。

あの、ってどのだか知りませんけど(笑)


これから表社会でやっていこうというわけですから、評判をなによりも重んじているのです。
このときの、酒のグラスをカンフーアクションで押し付けあうシーンがおもしろかったです。
チョンに正義感はありませんが、メンツにはこだわりがあるので「自分も放火したからそれで帳消しだ」と賠償金を断ります。


これにて一件落着、というわけでチョンはよくしてくれているジュリアたちを連れて、高級ステーキレストランであらためて息子の誕生日パーティを行いました。
チョンが「友人に感謝する」と言うと、ジュリアが「酒場街の仲間は友人じゃなくて家族だ」と感動させてくれます。


店のオーナー・デイビッドソンが気を利かせて大きなバースデイケーキを差し入れしてくれます。
プロレスラーみたいな巨漢ですが、いいひとですね~。
近所の子どもからも好かれているようで、子どもからプレゼントされたブラックバットのブレスレットをつけています。


ところがそれはデイビッドソンの表の顔に過ぎません。
じつはデイビッドソンは香港に巣食う西洋人の裏組織のボスという裏面を持っているのです。
このシリーズではどうせ黒幕はイギリス人なので(笑)


アヘン窟を潰されたキットはデイビッドソンと組んでヘロインを酒場街で売りまくりました。
家族同然の酒場街がヘロインに汚染されていることに気づいたチョンは売人のチンピラどもを追い払いました。


急に正義に目覚めて前作とキャラ変わりすぎじゃない?という意見もございましょうが、厳密には正義に目覚めたわけではありません。
自分の家族同然である酒場街を守ろうとしているだけですから。
けして主人公にすえたから正義のヒーローにせざるを得ないという映画の都合ではありません!


またしても商売を邪魔されたキットがナナに無理やりヘロインを食わせて殺害するという残虐行為に走りました。
家族を殺されたチョンとフーが長楽グループの事務所に乗りんこだため、大乱闘になります。


すると、場をおさめるためにクワンが弟キットの腕を切り落としました。
腕1本と命では釣り合いがとれませんが、キットを殺してもナナが生き返らないことも事実。


フーは酒場街からヘロインを一掃するために、キットからヘロインの隠し場所を聞きだし、警察に摘発させました。
これで香港に平和が訪れました、完!
というわけにはもちろんいきません。
ヘロインの商売を潰されて、いよいよ黒幕デイビッドソンが本格的に動きだすのでした。

 

 

フー、逝く


フーのバーに突然、イギリス人に率いられた警官隊が乗りこんできます。
そして麻薬密売の疑いをかけられるのですが、フーには当然覚えがありません。
店内を捜索していたイギリス人の警官が、ヘロインをポケットから出してそのまま証拠品としてでっち上げました。


こんな雑な工作で罪をでっち上げられてしまうのですから、警察の腐敗はほんとうにストーリーを作りやすい恐ろしいものです。
連行されるフーですが、なぜか警察車両は森の中で停車しました。
人気のない場所でフーを待っていたのは、デイビッドソンです。
手下に任せずに自分でやるのかよwww


デイビッドソンはフーをなぶり殺しにします。
武術がテーマのシリーズですが、これほど残虐な暴行シーンは初めてです。
フーは死にざまにデイビッドソンがつけていたブラックバットのブレスレットを引きちぎり、固く握ったまま息絶えました。


遺体安置所で無残な姿に変わり果てたフーと対面したチョンは、ブレスレットのおかげでばっちり敵の正体を知りました。
だから自分でやらないほうがよかったのにwww

 

 

最後の戦い


単身レストランに乗りこんだチョンはデイビッドソンに戦いを挑みます。
巨漢のデイビッドソンは手ごわく、チョンは押され気味になってしまいます。


「ヒーローになろうとするから死ぬハメになる」
デイビッドソンに忠告され、チョンはこう言い返します。
「ヒーローになりたいんじゃない。悪者を倒したいだけだ」
それを人はヒーローと呼ぶのでは?www
『イップ・マン 継承』で汚い面を見せてしまったせいで、正義のヒーローにしづらくて困ってますね(笑)


チョンはこれまで封印してきた詠春拳をついに解禁しました!
イップ・マンシリーズと違って本作の敵は武術家ではなかったので、一般的な武術だけで戦ってこれたのですが、さすがに元プロレスラー相手となると本業の技を使わざるを得なくなったのでしょう。
デイビッドソンが元プロレスラーという設定があるのかどうかは知りませんけど(笑)


詠春拳のトリッキーな動きについていけず、ボコボコにされたデイビッドソンはたまらず外に逃げだしました。
店の外には騒ぎを聞きつけた市民が大勢集っており、さらに警官隊も駆けつけました。


しかしイギリス人の警官たちはデイビッドソンを逮捕するどころか市民を警棒で殴りつけるという悪行に及びます。
これには中国人の警官が立ち上がり、デイビッドソンの犯罪を隠していた罪でイギリス人警官を逮捕しました。


旗色が悪くなったことを悟ったデイビッドソンは逃げだしましたが、かつてチョンが在籍していた組織の暗殺者がデイビッドをかっこよく吹き矢で始末しました。
まさかスピンオフのスピンオフを作ろうとしているのでしょうか?(笑)
フーの仇を討ったチョンは、息子とジュリアの3人で平穏な暮らしを送るのでした……。

 

 

酒場街のセットが素晴らしい度☆☆☆☆☆


ギラギラしたネオンの看板が所狭しと並んでいて、いかにもHONGKONG!という感じでよかったです。

 

 

イギリスンの警官汚職しかやらない度☆☆☆☆☆


ちょっとー香港警察の人事を決めてる本国の偉い人ー、おたくが派遣する警官は大英帝国の威信に泥を塗るやつしかいないんですけどどうなってるんですかぁ???

 

 

炭水化物度☆☆☆☆☆


白米のおかゆと揚げパンはさすがに偏りすぎです。
子どもの成長によくないので、ちゃんと油分やタンパク質やビタミンも摂取するようにしましょう!(まじめ)

 

まとめ

チョンにイップのような信念や流儀がないので、元ネタのシリーズほど『熱さ』はなかったですけど、それなりに楽しめました!

 

本家シリーズの感想もよろしかったらどうぞ!

 

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