『ものがたりいちば』

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アニメ「約束のネバーランド」シーズン2エピソード12 EP11話『最終回』ネタバレあらすじ感想

まさかの最終回を迎えたアニメの感想です……。

 目次です。好きなところから読めます。

 

ラートリー一族の最期


前回、エマたちはグランマイザベラたちシスター、それにムジカやおじいさん鬼の助けを得てピーター・ラートリー率いる農園側に完全勝利しました。


無用の流血を望まないエマがピーターも一緒に人間の世界に来るように誘いますが、ピーターはそれを拒否します。
じつはピーターの兄ジェームズ・ラートリーがもともとラートリー家の当主として門番を務めていました。


しかしジェームズは『食用児たちの先祖が1000年前の戦争犯罪人だった』という歴史が捏造されたものだと知ってしまい、農園を管理する立場でありながらウィリアム・ミネルバと名乗り密かにシェルターを作ったり回りくどいメッセージを残したりして食用児を救う活動を始めたのです。

 

『戦犯の子孫だからなんの遠慮もなく食用児にされていた』という秘密がさらりと暴露されましたが、時間がもったいないのでみんなスルーします(笑)


ジェームズはさらに15年後にラムダ農園で使われる予定のクスリの副作用を予見し、その治療薬を開発し、15年後にグレイスフィールドハウスを襲撃する予定の食用児たちのために内部の地図と警備状況を記録したチップを自分の同志に託したのです(笑)


わたしはあの記録チップをおじいさんに託したのはタイムトラベラーだと思ったんですが、ジェームズ・ラートリーがただ予知能力者だっただけでした(笑)(笑)
鬼の世界の秩序を守る使命を担うラートリー家を誇りに思っていたピーターはこのジェームズの心変わりを許せず、暗殺して当主の座を奪い取ったのです。


それほどラートリー家の使命に忠実なピーターは、使命を全うできなかったことを苦にして自殺しました。

 

 

新展開へ……?


ともかくこれで人間界への脱出を阻む障害はすべてなくなったわけです。
イザベラたちシスターはエマたちと行かずに鬼の世界に残る決意だそうです。
残ってなにをするのかわかりませんが、あれだけのことをやってきたのにどのツラ下げて子どもたちといっしょに行けるかという気持ちでしょう。


しかしエマは「ママの愛情は本物だったとわかってるから、いっしょに生きてほしい」と頼みます。
というわけで、イザベラたちは一転考え直して人間界に行くことにしました。
軽いなー罪悪感(笑)
安いなー決意(笑)


というかエマは傲慢だなぁ……。
エマは他の食用児すべての子がママを愛し、その生存を望んでいるかのように代弁しましたが、激しく憎んでいる子も中にはいるでしょう。
リーダーだからママたちをどう処遇するかを決めるのは勝手ですが、個人個人の心まで決めつけるのは傲慢としか言いようがありません。


ともかくママたちとエマたちは世界の扉を開きます。
ところが、いざというときにエマやレイ、ノーマンとラムダ勢がこの世界に残ると言い始めました。
これにはみんなびっくりです。
わたしもびっくりしました(笑)
1000年前に結ばれた約束を、べつの約束で上書きして鬼の世界を変えたいそうです。
でたー、エマの傲慢さは世界を変えずにおられないようです!


現在の約束は『人間は鬼を殺さない。鬼は食用児以外の人間を殺さない』というものです。
これまでのストーリーで鬼は食用児以外殺していません
ということは鬼を殺したエマたちのグループが一方的に約束を破ったことになります(笑)
約束を破ったやつらが約束を守っている連中に「約束を変えてくれ!」とは図々しいにもほどがあります。
まあ食用児が同意した約束じゃありませんから守る必要もありませんけどね。


とはいえ新展開の始まりです。
鬼の王と交渉して新しい約束を結ぶための旅が始ま――らないだと!?
ここでアニメは終わり、思わせぶりな1枚絵がストーリーを暗示していくエンディングが始まってしまいました!

 

 

唐突なエンディング


人間の世界に脱出したフィルたちは歓迎され、現代のニューヨークみたいな街で楽しく暮らしているようです。
いっぽう、エマたちは旅をして、視聴者がぜんぜん知らない人たちとノーマンが再会したり、重鎮らしき鬼と重要な会談を開いたり、王都らしきところに乗りこもうとしていたり、恐ろしい勢いで旅が消化されていきます(笑)


『俺たちの戦いはこれからだ!』エンドじゃなくて『わたしたちの旅を高速消化だ!』エンドです。
最終的には大神官か大司教っぽい人物からムジカが草の冠を授けられているシーンでザ・エンドです。
聖職者が冠を授けるといえば君主ですので、現王政を打倒してムジカが女王になったのでしょうか?
祝、ムジカ女王爆誕


数年後――用事を済ませたエマたちはフィルたちの待つ人間界に行き、家族は無事再会したのでした。
めでたしめでたし……ってぜんぜんめでたくないわ!
わけわからん()
おっと、呆れすぎて笑うのも忘れてました。
あらためて、わけわからん(笑)


視聴者はエスパーじゃないんですから……。
ここまでのストーリーの3倍くらいありそうな物語を1分で描き切りました。
例えるなら『ロード・オブ・ザ・リング』の1作目のエンディングに2と3の内容のダイジェストを流して強引に終わらせたようなものです。


わたしは原作未読者なのですが、さすがにジャンプのヒット漫画がこんなやっつけな終わり方じゃないだろ、と思ったのでウィキペディアをチラ見すると、ストーリーの見出しに『ゴールディ・ポイント編』『七つの壁編』だの『王都編』だの書いてありました。
なんだよゴールディ・ポイントって、聞いたこともないぞ(笑)


そんなにあわてて終わらせる必要があります?
途中で終わっといて、売り上げとかなんらかの事情で3期をやれないならやらなければいいだけでしょう。
編集部か原作サイドとアニメ制作サイドが揉めたんですかね~。


原作者「1期のどこそこを改変したのが気に食わない!もう2期の制作を許可しない!」
製作者「そ、そんな!もう2期の放送枠決まっちゃってるし、現場も制作作業に入っちゃってるんですよ!」
原作者「じゃあなにがなんでも2期で必ず終わらせろ!3期は許可しない!」


こんな感じすかね~。
1期がおもしろかったのに、2期がひどかったのはアニメオリジナルの魔改造だったからなんですね。
6話が総集編っておかしいと思いましたよ。


まあ『改変して終わらせる』が条件だったっぽいのはわかりましたけど、改変したならせめて『約束』がなんだったのか言って終われよw
どうせ人間界と鬼界の交流再開とかそういうのでしょうけど。


アニメオリジナルっぽい雰囲気には薄々気づいていたんですけど、ネタバレが怖いんでSNSやグーグルを覗かないようにしてました。
しかし、最終回を迎えたので晴れて原作ファンがどう怒っているのか見る楽しみができました。
あ、それだと原作のネタバレ食らうわ(笑)
以上です。