『ものがたりいちば』

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映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ネタバレあり、あらすじと感想

2019年アメリカ映画
監督:ジョン・ワッツ
主演:トム・ホランド

アベンジャーズシリーズのネタバレが含まれるのでご注意を!」な映画の感想です。

 目次です。好きなところから読めます。

 

【序盤のあらすじ】

『マーベルシネマティックユニバース(MCU)』シリーズでの前作にあたる『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、5年前攻めてきた宇宙人に人類の半分が消される通称「指パッチン事件」が起こりました。


数か月前、アイアンマンを代表するアベンジャーズが立ち上がり、消失した人々は無事戻ってきましたが、戦いの代償は大きく、アイアンマンやキャプテンアメリカが亡くなったそうです。


そうです、というのはエンドゲームを観てないから知らないんです。
というか、MCUはフェーズ3の『ブラックパンサー』までしか観てないので、もうぜんぜんわかりません。
ちょっと目を離したうちにMCUがとんでもないことになってました。


さて、指パッチンで5年間消失していた人々は消える前と同じ年齢なので、弟が年上になったり、後輩が同級生になったりと世界は混乱しています。
本作の主人公、「スパイダーマンことピーター・パーカー」も友人たちとともに指パッチンに巻き込まれていたため、年齢は16歳のままです。


夏休みに高校の科学クラブのみんなでヨーロッパ各地をまわる研修旅行に行くことになり、ピーターはその機会を利用してMJと恋人になりたいと思っています。
まずはイタリアのヴェネツィアに行きました。
すると、突如として運河から水の巨人が現れ、町を破壊し始めます。


ピーターは巨人を止めようとしますが、敵は水なのでクモの糸がきかず、うまくいきません。
しかし、そこに謎のスーパーヒーローが現れ、スーパーパワーを駆使して巨人を倒しました。


そのヒーローはクエンティン・ベックという名で、べつの宇宙からやってきたのです。
さきほどの巨人はエレメンタルズという怪物で、火・水・土・風の4属性がいて、ベックのいた星はやつらに滅ぼされたそうです。
4体中3体はベックが倒しましたが、残る火のエレメンタルは最強です。


アベンジャーズの統括役のニック・フューリーは最後のエレメンタルとの戦いにピーターもアベンジャーズとして参加するように命じました。
エンドゲームで多くのメンバーを失い、ハルクやソーが地球にいないので、動けるアベンジャーズはベックとピーターだけなのです。


けれども「火のエレメンタルが出現する場所はチェコプラハ」、「ピーターの次の旅行先はフランスのパリ」ということでピーターはお断りします。
フューリーはピーターに、亡きアイアンマンから託されたメガネを渡しました。
こうしてピーターのMJと恋人になる計画に暗雲が垂れ込めてきたのです。

 

【イーディス】

急遽、次の旅行先がパリからプラハに変更されました。
もちろんフューリーの差し金です。


ピーターには元後輩にして現同級生のブラッドという恋のライバルがいます。
ブラッドがピーターの恥ずかしい写真を撮り、それをMJに見せようとしたので、ピーターはアイアンマンから託されたハイテクメガネ『イーディス』を使ってその写真を消去しようとしました。


イーディスは世界中のあらゆるネットワークにアクセスが可能なうえに、宇宙空間にある基地から発進する大量の攻撃ドローンをコントロールできるとんでもないAIです。
ところが、ピーターが命令を間違えたせいで、イーディスのドローンはブラッドを殺害しようとします(笑)


高校生のガキが「いつでも好きなときに好きな相手を殺せるとんでもない代物」を手にしてしまったのです。
こんなものは絶対に誰の手にも渡るべきじゃないと思いますが、それだけアイアンマンはピーターのことを信頼していたのでしょう。
なんとかブラッドが殺されるのを阻止しましたが、ピーターは「こんなものを未熟な自分が持つべきじゃない」と悩みます。


間の悪いことにプラハでは世界最大のお祭り「光の夜」が開催され、町には大勢の観光客が押し寄せています。
市民を避難させることができなかったため、ピーターとベックの戦いはより困難なものになることが予想されました。


出現した炎のエレメンタルは金属を吸収すると巨大化して強くなる怪物で、今回もピーターは苦戦します。
ですが、ベックが自分を犠牲にしかねないほどの攻撃をしかけて、なんとか倒すことができました。


これにてすべてのエレメンタルが倒れ、世界に平和が訪れたのです。
めでたしめでたし!
嘘です、まだ終わりません。


アベンジャーズ屈指のスーパーパワー」と「曲者ぞろいのアベンジャーズには珍しく非の打ちどころがない人格者」であるベックに、ピーターはイーディスを託しました。
ところが、これは大間違いでした。


なんとベックはヒーローでもなんでもなく、エレメンタルなど存在しなかったのです。


じつはベックはスターク社の元技術者で、自分が開発したホログラム・プロジェクターを攻撃ドローンに搭載してスーパーヒーローとエレメンタルの戦いを映写していたのです。


ベックはトニー・スターク(アイアンマンの中の人)にクビにされたことを恨んでおり、アイアンマンの後継者として世界に君臨することを望んでいます。
そのために、より大きな戦いを演出できるイーディスを必要としていました。
ピーターはもっとも危険な男にイーディスを渡してしまったのです。

 

【嘘に翻弄されるピーター】

そんなこととは知らないピーターはアイアンマンの後継者という重荷をおろして、MJと青春の真っただ中にいます。
2人きりでプラハの夜を過ごしいい雰囲気になりますが、MJから「スパイダーマンでしょ?」といきなり言われて驚きます。


なんでもMJはピーターが「スパイダーマンだから」いつも見ていたそうです。
つまり「ピーター本人には興味がない」と受け取ったピーターは落ちこみました。


そのとき偶然、ドローンから剥離したホロ・プロジェクターを見つけて、すべてがベックの自作自演だったことに気づきます。
すぐにでもフューリーにこのことを知らせなければいけませんが、通信はすべてイーディスに監視されているので直接伝える必要があります。


ピーターはMJにスパイダーマンであることを明かし、「親友のネッドと共同して自分の不在をごまかしてくれるよう」に頼んだあと、電車でベルリンに向かいました。
ベルリンに到着すると、駅に迎えに来たフューリーと合流し、基地に行きます。
基地でフューリーにベックのことを伝えようとしましたが、これはベックの罠でした。


基地も人々もホログラムですべてがフェイク映像だったのです。
ピーターはベックに翻弄され「MJとネッドがベックの正体を知っている」とゲロってしまいました。
そんなピーターをベックは「頭が切れるのに、お人好しで騙されやすい」とバカにします。


罠にかけられたピーターは特急列車に轢かれて、なんとか生きてはいましたがダメージが大きく、列車のなかで意識を失って、そのままオランダに運ばれてしまいました。
ヨーロッパはどこまでも地続き!

 

【決戦】

オランダで目覚めたピーターはハッピー(ピーターの世話役)に飛行機で迎えにきてもらいます。
同級生の生配信でMJたちがロンドンにいると判明したので、ベックが狙ってくると確信しました。


ロンドンに向かう途中、ピーターは苦しい胸の内をハッピーに相談します。
ベックに「お人好し」とバカにされたことが地味に効いているのです。
ハッピーは「トニーはいつも迷っていたけど、おまえを選ぶときだけは迷わなかった。それはおまえがお人好しだと知っていたからだ」と元気づけました。


この言葉で立ち直ったピーターはベックを倒す決意を固め、戦いに備えて新たなスパイダースーツを設計します。
その姿を見てトニーを思いだしたのか、ハッピーは満足気に微笑みます。


ロンドンはすでにベックとイーディスに襲われていました。
ベックはフューリーに「4つのエレメンタルが融合してパワーアップした」などとデタラメを報告してますが、火と水が融合するのはさすがに無理があります。
それに加えて事前にハッピーから警告を受けていたこともあって、フューリーはベックの嘘に気づきました。


到着したピーターがスーツの新たな武器である電気糸を駆使してドローンを破壊していくと、ホロ映像が乱れます。
ベックは全力でピーターを倒そうとしますが、しょせんはただの人間です。


『ピーターむずむず(スパイダーセンス?)』を使ったピーターにはフェイク映像が通用せず、しかもイーディスの警告を無視したため、ドローンの流れ弾に当たって倒れてしまいます。
イーディスを取り戻したピーターはドローンの停止を「すぐにやれ!」と命じ、事件は解決したのでした。


無事再会したMJはピーターにキスをします。
プラハでの発言はただのツンデレだったようです。


帰国したピーターはMJを連れてニューヨークの空中散歩デートを満喫しますが、そのあと、とんでもないものを見ることになりました。


街頭スクリーンのニュース映像で、瀕死のベックが「イーディスを使ってロンドンを襲ったのはスパイダーマンだ」とデマをこいたのです。
しかも「すぐにやれ!」とピーターがイーディスに命じるシーンがフェイク映像に利用されています。
さらにベックは「スパイダーマンの正体はピーター・パーカーだ」と暴露しました。


こうしてピーターは世界に正体がバレたうえに「ベック殺害+ヨーロッパ襲撃犯」として濡れ衣を着せられてしまったのです。
あと、フューリーがシェイプシフターの化けたなんやらでみたいなのがありましたが、MCUの次作への布石でしょうから割愛します。
おしまい。


【まとめ】

エンドゲームを観たくなる度☆☆☆☆☆
地球人類の半分が指パッチン(なにそれ?)で消失して、アイアンマンやキャプテンアメリカなどのアベンジャーズメンバーが多数死亡って、エンドゲームでいったいなにが!?


いきなりネタバレ食らいましたけど、エンドゲームめっちゃおもしろそうですやん?
もともと観たかったんですけど、そのためだけにディズニープラスに入るのはなんか嫌で敬遠してました。つねにMCUのシリーズを追っていないとわけがわからなくなるうえにネタバレを食らうとは……!
こうなったらしょうがありません。


くそっ!
「ディズニー帝国に屈しない自分かっこいい」というしょうもない設定をやめて、入会しますよ!
こうやって世界はディズニーに屈するというのか……。

 

さすがに全部ドローンの仕業は無理ないですか?度☆☆☆☆☆
火のエレメンタルにピーターがでかい岩ぶつけてましたけど、あれでなぜ映像が乱れなかったのでしょうか(笑)
たぶん、けっこうドローン壊れたと思うんですけど。

 

ピーターとMJが2人とも指パッチンされていてよかったね度☆☆☆☆☆
というか指パッチンってなによ……(苦悶)

 

おもしろかったですけど、地球人類がまた1人ディズニー帝国に魂を売る結果になりました。
SONYピクチャーズがおもしろい映画を配給したのに、なぜかライバルのディズニーがもうかるという……これもう独占禁止法案件でしょ!
レジスタンス同志のみなさんごめんなさい、わたしはもう抗えません!(いるか知らんけど)
以上です。

前作『スパイダーマン:ホーム・カミング』の記事もよろしければどうぞ。

 

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