『ものがたりいちば』

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ドラマ『ウォーキング・デッド』シーズン10-18「俺を見つけてくれ」ネタバレあり、あらすじと感想

ダリルのツンデレをたっぷり見れる回の感想です。

 目次です。

 

【あらすじ】


前回、マギーたちとともにアレクサンドリアに戻ったダリルは狩りに出ようとします。
すると、キャロルが同行を申し出ました。
なぜかガソリンが尽きないダリルバイクバイクで狩場を回りますが、動物はいませんでした。


キャロルは「私たちの運が尽きたんじゃない?」と半壊したアレクサンドリアの再建についてあきらめムードです。
対してダリルは「あきらめない」と力強く宣言します。
魚をモリでつくデートを楽しんだ後、夜の安全を確保するために近くの小屋に移動しました。


そこで犬と戯れるキャロルを見て、ダリルは過去のことを思いだします。
5年前、行方不明になったリックを捜索するためにアレクサンドリアをはなれたダリルはすでに2年間1人野営地で暮らしていました。
ときどき様子を見にくるキャロルと会っていましたが、それ以外の人と交流はないようです。


いくら探してもリックは見つかりません。
リックのウォーカーすらも……。


半年後、ダリルはとある小屋を見つけ、ある女性と出会います。
その女性は犬と2人で暮らしており、ダリルに散弾銃を突きつけて、「もうここには来ないで」と追っ払い、名前すら教えてくれませんでした。


数か月後、ダリルはふたたび小屋を訪れて、女性と再会します。
今度は女性の態度が軟化していて、レニと名前を教えてくれました。


さらに数か月後、ダリルが森の野営地でウォーカーに囲まれていたとき、レニが現れて助けてくれたのですが、ダリルは「もう野営地にはくるな」とツンデレプレイをかまします。


自分から突き放しておきながら、やっぱり寂しくなっちゃったダリルは数か月後、レニの小屋に行き、魚をドアに放り投げて野営地に帰りました。
するとレニがやってきて「自分で獲れる!」と魚を投げ返してきます。
距離感がわからない小学生男女みたいな小突き合いですが、心に傷を負った大人はなかなか新しい出会いを喜ばしいものとして受け入れられないようです。


ともかく、遅々としたテンポで恋仲になった2人はともに暮らし始めました。
ダリルは「今まで生き延びてきたけど、いずれ死人に追いつかれる」とあきらめムードで語ります。
いつまでもリックの生死がわからないことに疲れている様子です。
対してレニは「あきらめなければなんとかなる」と前向きな言葉で返します。


レニが小屋で1人生きている理由は「ウォーカーの大群に襲われて仲間と息子を失った」ためでした。
それからダリルと出会うまでずっと1人で生きてきたのです。


2人で暮らし始めてからもダリルはリックの捜索をやめられず、ちょくちょく小屋から離れていていたようです。
人と暮らす喜びを思いだしたレニにはそれが耐えられませんでした。


「外で1人でいるか、アレクサンドリアにいるか、それとも私といるか、選んで!」
と、レニは自分を選ぶように迫りますが、ダリルはその期待に応えずにリック捜索の旅に出てしまいます。
しばらくして戻ってくると、小屋には犬がいるだけで、レニはいませんでした。


ウォーカーに襲われたのか、誰かに連れ去られたのか、それとも自分の意思で去ったのかわかりません。
少なくとも息子の写真を持っていったようなので、誰かに連れ去られたのではなさそうです。
ガラスを割って強引に写真を取り出した痕跡があったので、ウォーカーに襲われて急いでいた線が濃厚だと思います。


レニとの過去をキャロルに打ち明けたダリルは「選択を誤った」と心情を吐露します。
キャロルはダリルに「誰かを失うたびに自分のせいにするのはやめなさい」と諭しますが、これがダリルの癇に障ったようです。
ダリルは「あんたはいつも自分が正しいと思ってる」と責めます。


リックを失うことになった一因として俳優が降板したからダリルとマギーがリックの「ニーガンを殺さずに聖域と共存する」という方針に反発したせいで、コミュニティ同士の連携が乱れたことがあります。


それに対してキャロルはリックを全面的に支持しておりましたので、少なくともリックを失ったことに責任がありません。
だからこそ後悔がなく「あきらめろ」と言えたのです。


いっぽうのダリルは兄弟と呼ぶほど敬愛したリックを自分の選択ミスのせいで失ったと思っていたのです。
そしてまたレニも選択ミスで失ったと思っているのでしょう。


前提として、キャロルが「ヘンリーを殺された復讐を遂げたいあまり群れを深追いした」せいで、コニーが行方知れずになってしまいました。
キャロルが「独断でニーガンを囁く者たちに潜入させた」ことは、たしかに「アルファを倒す」という成果に結びつきましたが、そのために「ヒルトップを失う」という悲惨な結果も招きました。


そんなキャロルが「人を失った責任を感じていない」ように見えたため、ダリルは怒ったのでしょう。
どこにも行きつかない不毛な口論のあとキャロルは「やっぱり私たちの運は尽きてるわね」と涙を流すのでした。

 

【感想】


映像面がおもしろい回だと思いました。
ウォーキングデッドではあまり見られなかったフェードアウト演出が多用されていたり、独特な構図のカメラワークが多かったりと挑戦的な画作りでした。


ダリルの空白の6年間が明らかにされましたが、だったらなんで前回マギーの空白期間を補填しなかったんでしょうか?
やっぱマギーでスピンオフを作りたいスケベ心を感じます(笑)


私の記憶するかぎりダリルのロマンスがはっきり描かれたのはこれが初めてなので新鮮でした。
というか、なんで今までなかったのか疑問でしょうがないんですけど。


これまで歪な親友関係を続けてきた2人に再びひびが入りましたが、どうせすぐに仲直りすることでしょう。
この後はシーズン11を残すだけなので、あまり見たくない未来ですが、皆殺しエンドみたいなものも考えられます。
ので、修復しないかもしれません。
どっちやねん!


とにかく映像にセンスを感じました。

やっぱウォーキング・デッドの本伝はおもしろいな~!
以上です。