『ものがたりいちば』

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映画『エジソンズ・ゲーム』ネタバレあり、あらすじと感想

2017年アメリカ映画
監督:アルフォンソ・ゴメス・レフォン
主演:ベネディクト・カンバーバッチ

 目次です。

 

【序盤のあらすじ】

1880年、発明王エジソンと実業家ウェスティングハウスは電流の方式をめぐって争っています。


ニューヨークでの華々しいパフォーマンスをきっかけにして、エジソンの直流方式が一歩も二歩もリードしましたが、問題もありました。
直流方式は配電効率が悪く、発電機から近場にしか電気を送れないため、コストが高かったのです。


いっぽう交流方式は安く、より遠くまで電気を届けることができます。
つまり交流のほうが優れていたのです。
電気産業に遅れて参入したウェスティングハウスは交流の有用性を信じていたため、あきらめずにエジソンに挑戦するのでした。

 

エジソンの策略】

直流が劣っていることを知っていたエジソンは、シェア争いを勝ち抜くために絡め手に出ます。
ウェスティングハウスに特許を侵害された」と訴えますが、敗訴しました。


後発のウェスティングハウスにシェアを奪われ始めて焦ったエジソンは「交流は人を殺す」と過激な表現で批判を展開します。
それを証明するために馬を交流電流で殺害するパフォーマンスを記者たちに見せつけるのでした。


ところが、馬は死にましたが、人はぜんぜん死にません。


これでウェスティングハウスの完全勝利かと思われたそのとき、事故が起こりました。
ウェスティングハウスの親友で右腕の技術者ポープが感電死してしまったのです。


これによって追いつめられたウェスティングハウスエジソンのスポンサーであるモルガンが会社の吸収合併を持ちかけました。
1度はその話に応じようと思ったウェスティングハウスですが、思い直します。

 

【さらに汚さを増すエジソンの策略】

エジソンの裏工作はとどまることを知りません。
死刑執行の業者と裏でこっそり結託して、交流電流による電気椅子を作らせたのです。
そしてその処刑方式に『ウェスティングハウス』と名付け、ライバルに汚名をきせようとします。


このラインを超えた卑劣な誹謗中傷には、さすがの紳士ウェスティングハウスもキレちまいました。
エジソン電気椅子を作らせていた証拠の手紙を配下に盗ませて、新聞社に暴露したのです。


これにてゲームセット、エジソンはモルガンに見限られ、会社の代表を解任されてしまいました。

 

ウェスティングハウス氏の完全勝利】

ウェスティングハウスは若き天才テスラとタッグを組み、勢いを増していきます。
シカゴで開催される万国博覧会でもウェスティング方式が採用されました。


華やかな万博の影で、史上初の電気椅子による処刑が実行されましたが、大失敗に終わります。
どうやら死刑囚がなかなか死なず、人道的な処刑方法とはかけはなれたグロ映像が垂れ流しにされたようです。

しかし、改良に改良を重ねたのか、後年アメリカでは電気椅子による処刑が採用され、現在でも採用している州があるようです(さすがエジソン!)


勝負が終わり、ライバルの2人は万博会場で対面しました。
お互いを称え合ったり、称え合わなかったりします(笑)


ウェスティングハウスは昔パクリで訴えられたことへの仕返しなのか、「きみも人の発明パクリまくってるよね?」と揶揄します。
死体蹴りやめたって~!!!


エジソン氏、この痛烈な皮肉を「誰が発明したかは重要じゃない」などと苦しいスルーで応じます。
これにてキャリアが終了したかと思われたエジソンでしたが、どっこいこの後映写機を発明し、映画という新たな産業を作りだすのでした……。

 

【まとめと感想】

登場する紳士が似てて見分けるのに苦労した度☆☆☆☆☆
みんな似たような髪型と服装なので、しばらく誰が誰だかわかりませんでした。
とくにモルガンとウェスティングハウス……吹き替えじゃなかったらきつかったと思います。
画面におしゃれなテスラが出てくるとほっとしました(笑)

 

短くてすばらしい度☆☆☆☆☆
「伝記映画はなんか長い」というイメージがあったのですが、100分ちょっとだったので寝ずに観られました!

 

まさに偉人度☆☆☆☆☆
わたしが冷房の効いた部屋でゲームをやったり、映画を観て感想文を書いたりできるのもぜんぶ彼らのおかげなんですね~。
いつもお世話になってますありがとうございます!

でも電気椅子のお世話にだけはなりたくないと思います(笑)

以上です。