『ものがたりいちば』

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『シンエヴァ』公開記念 映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」 ネタバレあらすじ感想

2007年日本映画
監督:庵野秀明
主演:緒方恵美

14年も経ってるから話を忘れた新作公開前におさらいの意味もこめて観直しました。

 

 

 目次です。好きなところから読めます。

 

序盤のあらすじ


主人公の碇シンジは、特務機関NERV(ネルフ)で司令官を務めている父親ゲンドウから呼び出されて、第3新東京市を訪れます。


仕事人間のゲンドウが幼少期のシンジを他人に預けてそれっきり関心を示さなかったため、シンジは突然の呼び出しに困惑しています。
ですが、生まれてすぐに母を失い、父に見捨てられたことから親の愛情に飢えているため、すがるような思いで呼び出しに応じたのでした。


シンジの到着と同時に第4の『使徒』が第3新東京市に襲来します。
使徒などとかっこよく呼ばれてますが、どう見ても怪獣です(笑)


ネルフ本部を目指している使徒自衛隊や国連軍による通常兵器はまったく通用せず、頼みの綱のN2地雷(よくわかりませんが核兵器でしょう)さえも足止めにしかなりません。
そんななか迎えに来たネルフ作戦課長の葛城ミサトに連れられて、シンジはネルフ本部に赴きます。


ミサトが「聞きたいことがあればなんでも聞いてね!」と気さくに接してくるので、シンジは「父さんはぼくになにをさせようとしてるんですか?」と質問しましたが、ミサトはこの質問を完全にスルーです(笑)


なんでも聞いていいけど、答えるとは一言も言ってないんだよなぁ?
大人ずるい……。


シンジが連れていかれたのは巨大な格納庫で、そこにはこれまた巨大なロボット人造人間エヴァンゲリオンがありました。
久しぶりに再会した父ゲンドウは挨拶もなく、いきなりこれに乗って使徒と戦えとシンジに命令します。


当然シンジは困惑しますが、さっきまで気さくなところを見せていたミサトも険しい表情で「乗りなさい」と言います。
シンジはノーサンキューオールライトで断りました。


べつにシンジが子どもだからとか、軟弱者だからとか、そういうわけではありません。
突然そんなことを言われて乗るのはネジがぶっ飛んじゃってるやべえやつだけです(笑)


するとゲンドウはシンジに「帰れ」と冷たい言葉を投げかけて、ケガ人の綾波レイという少女のパイロットを連れてこさせます。
レイは重傷を負っていてまともに立つことすらできませんし、エヴァの操縦などまず不可能です。


わざとらしすぎて茶番感がハンパじゃないですが、シンジは見事に騙されてエヴァに乗ることを決意しました。
騙されたというか、父親との接点を保つには他に方法がなかったので、しかたなくといったところでしょう。


発進!したエヴァですが、シンジはまともに歩かせることすらできず、転倒させてしまいます。
使徒に捕まえられたエヴァはボコボコに殴られて機能停止するのですが、突如として再起動して使徒に反撃しました。
暴走……!?


エヴァは勝手に動いて使徒を倒してしまいます。
なんでエヴァが勝手に動いたのかさっぱりわからないことにミサトは不安を覚えるのですが、どうせゲンドウがわかっているのでだいじょうぶです(笑)


シンジはネルフ本部の個室に1人で住むことになりかけるのですが、それを不憫がったミサトが自分の家に同居させることにしました。
ささやかな歓迎パーティをした夜、ミサトはシンジに「あなたは人に褒められる立派なことをしたのよ」と声をかけました。


次の瞬間、シンジはいきなり殴られます(笑)
褒められるどころか転校初日に殴られたんだが?


なんでも殴った少年鈴原トウジの言い分では、先日の使徒との戦いで巻き添えを食って妹がケガをしたからだそうです。
「ぼくだって乗りたくて乗ったんじゃないのに……」
といらんことを言ったせいでもう1発殴られました(笑)


「ぼくが乗ります!」とはっきり言ったのでその理屈はできの悪い言い逃れですね。
ただし、使徒との戦いではシンジは実質なにもしてません。
強いて言えばエヴァを転倒させただけです(笑)


ほんとうにただ座席に座っていただけで、あとのことはエヴァが勝手にしでかしたことなのでより理不尽に感じてしまったのでしょう。
こうしてシンジの理不尽なエヴァパイロット生活が幕を開けたのでした。

 

 

―――ネタバレ注意!―――

 

 

 

第5の使徒襲来


大人にはろくに説明もされずに命の危険を押し付けられるわ、同級生には嫌われるわでいいことなしのシンジはすっかり不貞腐れております。
あんなにがんばったのに(座席に座ってただけw)みんなが褒めてくれなかったことも不満のご様子です。


そういえばちゃんとシンジを褒めた描写があったのがミサトだけなので、ネルフはマジでやべえやつらの集団ですね(笑)
やっぱ乗ってただけだから、あまり評価したくないのでしょうか?(笑)


劇場版で尺がないからさっそく次の使徒、第5使徒が襲来しました。
今回もシンジはしぶしぶエヴァに乗って出撃します。
最初からビビり散らかしているので、レバガチャボタン連打をしてしまい、まともにエヴァを動かせません。


使徒の攻撃でアンビリカル(へその緒)ケーブルを切断され外部電源を失ってしまいます。
内部電源で活動できるのは5分という時間制限つきですので、かなり不利になりました。
おまけにエヴァの足もとにこっそりシェルターを抜け出して使徒を見物していたトウジたちがいるので、自由に戦うこともできないのです。


作戦決定権のあるミサトが戦闘の継続は困難と判断し、トウジたちをエヴァの操縦席に収容してから撤退するようにと命令を出しました。
ところが、シンジは命令を無視して残り少ない時間で使徒を倒すことを選びました。


前回なにもできずにぜんぜん評価されなかったことで、功名心に火がついたのでしょう。
「そんなに言うなら手柄立ててやんよ!」とヤケクソ気味に特攻し、なんとか使徒を撃破しました。


ところがせっかく手柄を立てたというのに、ミサトは命令違反を責めるばかりで褒めてくれません。
これに腹を立てたシンジはますます不貞腐れて、家に帰らず夜の街を徘徊しました。


エヴァパイロットは軍事機密中の軍事機密ですから、当然つねにネルフのエージェントに監視、護衛されています。
そのことに気づいたシンジはバカらしくなって家出をやめましたが、べつにミサトと和解するつもりになったわけではないようです。


翌日、学校に登校すると、トウジが先日殴った件について謝ってきました。
エヴァのなかで必死に痛みに耐えて戦うシンジの姿を見て、考えをあらためたそうです。
ところで、エヴァが損傷すると神経接続されたパイロットに苦痛を与えるという謎のリンクシステムはやめたほうがいいと思うんですけど(笑)


褒められたわけではありませんが、トウジに認めてもらったことですこしだけシンジの機嫌はよくなったようです。

 

 

第6の使徒、強すぎるんですけど……


これまでの流れはすべてゲンドウが書いたシナリオ通りだそうです。
ろくに説明もせず、手柄を立てても褒めないことでシンジを精神的に追いこんでいくのが目的だったようです。


孤立させたところで、もう1人のパイロット綾波レイと接近させる段階を迎えたようです。
シンジはネルフの科学部門担当の赤城リツコ博士からレイに渡しそびれた新しいセキュリティカードを渡すようにと言づけられました。


なんでエースパイロット様にパシりやらせるんだよw
さっき出てきたエージェントにでも届させりゃいいだろw


わざとらしすぎますが、シンジはあえて気づかないフリをして言われたことに従います。
余計な反論をすればもう1発殴られると学習したからでしょう(笑)
こうやって犬のしつけは進んでいくんですね~。(ネルフのワンコくん並)


レイの部屋に行くとラッキースケベが発生します。
シンジに生乳を揉まれてもレイは動揺したそぶりを見せませんが、態度にはださないだけで内心では動揺しています。

 

レイは無表情ですけど、無感情なわけではありません。

なぜなら、
「なに(しにきたの)?」
と用件を促したのに「新しいセキュリティカードを届けに来た」というシンジの返事をまるで聞いてなかったからです。


ネルフ本部について、古いセキュリティカードが機械に認証を拒否されたときに、ようやく気付いたほどです。
恥ずかしいから1人になりたいのに、用が済んでもシンジがついてくるものだから、無神経さにイライラしてつい1発ビンタしちまいました(笑)


ワンコのしつけが進んどるな~。
まあ美少女の胸を揉めたんだからビンタの1発くらいはね?


というわけで、第6の使徒が現れました。
正八面体のフォルムが美しい、感情豊かな使徒です。
さっそくシンジがエヴァで出撃しましたが、秒殺されました(笑)


ミサトの機転でなんとか助かったものの、シンジは「もうエヴァに乗りたない……」とレイに愚図ります。
承認欲求の塊であるシンジとしては「がんばって!」とかなんとかかまって欲しかっただけなのですが「じゃあ寝てれば(笑)」と煽られる始末ですw


シンジはこれ以上駄々をこねるわけにもいかず、またエヴァに乗るハメになりました。
これぞ『しつけ』!


第6使徒は敵が近づくとオートホーミングビームで迎撃するので、エヴァでは近づけません。
エヴァが近づけないということはATフィールドを無効化できないので、敵の防御を崩すためには超高威力の物理攻撃が必要になります。


そこでミサトは、戦略自衛隊が極秘に試験運用していた陽電子砲で遠距離狙撃するプラン『ヤシマ作戦』を思いつきます。
陽電子砲はATフィールドを貫けるほどの高威力ですが、日本全国で発電できる電力をすべてつかわなければならないという欠陥兵器です(笑)


日本中の電力を結集する準備をたったの数時間(驚愕)で整えたので、さっそく作戦開始です!
リツコ博士いわく、「機械が全部計算してくれるからシンジくんはボタンを押すだけの簡単なお仕事」とのことですが、もちろん外れました(笑)


山が半分溶解して吹き飛ぶほどの反撃ビームをうけ、さらに第2射までの隙をつかれてもう1発ビーム攻撃が飛んできました。
レイが零号機で守ってくれたおかげで、なんとかシンジは陽電子砲を『手動』で狙い撃ち、使徒を倒すことができました。
1発目外したのはリツコのせいなんだよなぁ……。


零号機はビームに装甲が熔解されてしまっているため、シンジはナイフで強引にこじ開けてエントリープラグを取り出しました。
そして、熱々のハンドルを火傷もいとわずに回してレイを助け出します。


「こういうときにどういう顔をしたらいいかわからないの」
とレイが無表情キャラアピールをしますが、わけわからん巨大ロボットに乗ってわけわからん怪獣と死闘を繰り広げた後にどういう顔をすればいいのかわかる人は多くないと思います(笑)


シンジが「笑えばいいと思うよ」とアニメ史上に残るあまりにもクサい有名なセリフを返して、めでたく戦いは終わりました。


ところかわって月面ではモノリスゼーレに渚カヲルという少年が目覚めさせられていました。
カヲルは「今回も3番目か~シンジくんは変わらないね~」とものすごくメタっぽい発言をして、これにて映画は終わりでござりまする。

 

 

やっぱりシンジくん気の毒度☆☆☆☆☆


しゃべり方がなよなよしてるからか、軟弱主人公扱いされがちなシンジですが、あんなことをなんの説明もなくいきなりやらされたらそうなるわな、と気の毒になりました。

 

 

今2021年ということに笑う度☆☆☆☆☆


2007年に3部作、3年ほどで完結するという触れ込みで始まったこの新劇場版シリーズですが、4部作になり、気がつけば14年も経過していました(笑)
なんでもシナリオ通りに事を進められるゲンドウと違って現実世界では計画通りに進まないものですけど、それにしても長くかかりすぎでしょ(笑)
やっぱり前作のQから9年間があいているのが響いてますねー。

 

 

新作が2時間30分超えに笑う度☆☆☆☆☆


アニメ映画なのに長すぎるんですけど!
長く待たせたからたっぷり楽しませたいという意気込みのおかげだと思いたいです!

 

『破』『Q』の感想もありますのでよろしければどうぞ。

※追記:『シン・エヴァ』の記事も追加しました。

 

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