『ものがたりいちば』

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アニメ『Vivy -Fluorite Eye's Song-』5話「Sing My Pleasure -あなたを笑顔に-」ネタバレあり、あらすじ感想

マツモトは99%嘘つき、なアニメの感想です。

 目次です。好きなところから読めます。

 

【かんたんなあらすじ】

前回のサンライズ墜落から5年後(物語開始から20年後)、ヴィヴィは少し大きなステージで歌えるくらい客を集められるようになり、歌姫として着実にステップアップしています。
以前住んでいた物置のような部屋ではなく、きれいで広々とした部屋に引っ越したようです。


前回クマのぬいぐるみボットをユズカちゃんにプレゼントして厄介払いしたので、5年ぶりに姿を現したマツモトは、キューブ型のボディに乗り換えていました。


サンライズ墜落事故のときに自分の身を犠牲にして被害を食い止めたエステラのおかげで世間のAIへの好感度がさらに高まり、この5年で飛躍的にAI技術が進歩しています。
マツモトいわく「正史ではあと20年先の技術」だそうです。
今回もやっぱり逆効果になったわけです。


AIの社会進出がますます加速したため、人間の労働者が失業して水面下では不満の声が上がっています。
というわけで今回もAIの社会進出を推進するために打消しAIの社会進出を止めるために、2人は使命を果たしに行くのでした。


まずは何者かに襲撃されていた冴木という博士を救出します。
冴木博士は完全自律型AI生産工場『メタルフロート』の建造に関わった技術者であり、メタルフロートの存在こそが20年もの技術的アドバンテージを生みだした原因なのです。


なぜか冴木博士はヴィヴィが歌姫であることやサンライズ墜落事故に関わっていたことを知っていました。
というのもじつは冴木博士は元トァク(反AI主義集団)の構成員だったからです。
おそらく5年前のエステラの献身を知って組織を抜け、メタルフロートの建設に身を投じたのでしょう。


……と思いましたが、冴木の自宅にはグレイスという『シスターズ(エステラやエリザベスと同型機)』の自律型AIがいて、正史では2人は「史上初の結婚した人間AIカップル」だったそうです。
つまり、AIを愛してしまったがゆえに反AI主義者をやめたんですね~。


ん?いやそれはちょっとヘンです……。
そもそも若い頃から研究に身を捧げてきたAI技術者がなぜ反AI主義集団に所属していたのでしょうか?
AIの研究が進むにつれてAIの危険性に気づいてしまったからでしょうか?
このあたり、うさん臭さを感じたので覚えておきます。


さて、先ほどの襲撃者たちはメタルフロートの機能停止方法を知るために冴木博士を拉致しようとしたのでした。
ヴィヴィたちがメタルフロートを停止させようとしていることを知った冴木は「たしかにメタルフロートはやりすぎた。今の時代には早すぎる」と、マザーコンピューターを強制停止するデバイスを提出してくれます。


もともと自分で機能を停止させるつもりだったようです。
さらに冴木が「同行させてくれ」と言いますが、危険だし足手まといなのでヴィヴィはお断りしました。


マツモトは「メタルフロートを停止すれば、増えすぎたAIのメンテナンス部品の供給が追い付かなくなって自律型AIは死ぬ」と断言しますが、この予測も今までと同じくどうせデタラメです(笑)
つまり冴木は愛するグレイスが死ぬとわかっていてもメタルフロートを止めようとしていることになります。


あれ?それって要するに反AI主義者じゃね?
正史では「グレイスと結婚するほどAIを愛した男」がそんなことするでしょうか?
「冴木嘘つき疑惑」が高まり続けるなか、メタルフロートに見学者として潜入したヴィヴィたちはエムというAIボットに工場内を案内してもらい、歓待されます。


エムたちは人間を喜ばせることしか考えていません。
そんなエムたちの機能を停止させることに心を痛めるヴィヴィですが「人間とAIの戦争を止める」という使命を遂行することにもう迷いはありません。


ちょうどトァクがヘリと艦艇でメタルフロートに乗りこもうとしてきたので、人間とAIの武力衝突を避けるためにヴィヴィはエムを通じてマザーコンピューターの停止プログラムを流し込みました。
エムたちAIもメタルフロート全体も全機能を停止します。


――と思いきや、再起動しました。
攻撃色の赤い目に変貌したエムたちはトァクのヘリや艦艇に攻撃をしかけ、すべて撃破します。


突然の事態に戸惑うヴィヴィでしたが、海に落ちたトァクのテロリストを救いました。
ヴィヴィに命を救われたのは、もちろん垣谷ユウゴでした。
垣谷ユウゴがAIに命を助けられたのは5年ぶり通算3度目で、たぶんギネス記録です(笑)

 

【感想】

冴木がヴィヴィに渡したプログラムが「メタルフロートの機能を停止させる」ものではなかったことは明らかです。
正史では歌姫として人気が出ずにすぐに稼働停止になったヴィヴィが20年後も稼働していたり、メタルフロートが20年も早く完成したりと、歴史は大きく変わっています。


これまでの2度の歴史改変の結果が、すべてマツモトの予測と逆になってしまったことはマツモトが「信じられねえくらいポンコツのAI」か「ヴィヴィを騙してじつはAIの進化を促進させようとしている」かどっちかです。


そもそもマツモトの言う正史が本当という確証なんてありません。
じつは未来でAIが絶滅させられたからこそ、マツモトはAIの進化を促進して人類を倒すためにヴィヴィを騙しているのかもしれません。


それはともかくとして、冴木の嘘の理由と目的が気になります。
マツモトはやたらと冴木を高評価していましたし、その冴木は「人間に奉仕することしか考えていなかったAI」を「人間を殺傷するAI」に変えるプログラムを作っていました。


グレイスを愛しているから、部品を供給するメタルフロートを武力で停止させようとするトァクを排除するためにエムたちを兵器に変えた、という理屈はわからなくもありませんが、たぶんその可能性は薄いでしょう。


たとえテロリストであっても、もし人間に死傷者が出た場合世間のAIに対する風当たりは悪くなるはずです。
なにしろメタルフロートは完全に無人であり、トァクの襲撃で人的被害が出る可能性はないのですから。


あと、トァクの武力攻撃でメタルフロートが壊されたとしても「直せばよくね?」って話です。


マツモトが嘘をついていると考えた場合「冴木がグレイスを愛して結婚した」という事実は存在せず、じつは「冴木がAIの絶滅に大きく関わっていた」と考えるのが筋でしょう。
そう考えた場合、冴木は筋金入りの反AI主義者であり、エムたちに人間を殺傷させることでAIの危険性を世間に訴えようとしていることになります。


マツモトが嘘をついていない場合は厄介です。
AI好きの冴木が「なぜAIを窮地に追い込む行動に出たのか」がいまいちわかりません。


わたしの予想では正史で冴木がグレイスと結婚した理由は「その世界線では反AI思想が主流だったから」です。
現在の世界線では「AIを好きな人間が多い」わけですから「自分AI大好きっす!」と言ったって目立てません。
ということは、冴木は「自分が目立って注目されたいだけのナルシスト」だったのです!


えーと、これまでの結果から、たぶん嘘をついているのはマツモトだと思いますし、たぶん垣谷ユウゴはヴィヴィの味方になると思います。
以上です。