『ものがたりいちば』

映画観賞歴5000本以上なりに映画ドラマアニメの感想を書いてます。ゲーム関連はhttps://zwigani.comに移転中です。

Netflixドラマ「ウィッチャー」シーズン1の4話の感想

Netfilxオリジナルドラマです。視聴にはNetflixに入会する必要があります。

ネタバレあります。ご注意を!

 

元は小説です。

 

ゲームにもなってます。神ゲーです。

 


わたしは大きく勘違いしていました。
ゲラルト編シリラ編が現代で、イェネファー編が過去だと思っていたのですが、ぜんぜん違いました……恥ずかしい。
このドラマはシントラ王国とキャランセの状況で時系列を判別できるように作ってあると思います。

 

3話までのイェネファー編はキャランセがまだ王女でしたので、ゲラルト・シリラ編のどちらよりも過去というのは確定でした。

―――――――――――――――――――――
過去←イェネファー編 キャランセは「王女」

↓←数十年経過

現代←ゲラルト、シリラ編 キャランセは「女王」で死亡済
―――――――――――――――――――――

こんな感じだと思っていたのですが、そういえばゲラルト編でシントラ国とキャランセは言及されてなかったですね。

 

この4話開始前(3話終了時点)の実際の時系列は、

―――――――――――――――――――――
過去←イェネファー編 キャランセは「王女」

↓←数十年経過

現代←ゲラルト編 キャランセの状況は「不明」

↓←数年~数十年経過

未来←シリラ編 キャランセは「女王」で死亡済
―――――――――――――――――――――

こんな感じだと思います。

 

今回ゲラルト編でキャランセ「女王」が出てきました。
ですが、若く、まさに全盛期といった感じです。
おまけに娘のパヴェッタ王女の結婚相手を決めるイベントをやります。つまり、まだシリラは生まれてません。

 

前々からそれぞれのキャラ編で時の流れるスピードが違うとは思っていました。
イェネファー編は2話だけであっという間に数か月経つ高速モードですし、シリラ編はせいぜい数日という低速モードでした。ゲラルト編はその中間でしょう。

 

今回、イェネファー編は一気に30年以上年代ジャンプしています。
シントラ国とキャランセの状況が出てきませんので、ゲラルト編に追いついたか、追い越したかわかりません。

 


・ゲラルト編(過去)のあらすじ
1話からは数年以上経っているようです。
3話まではリヴィアのゲラルトは無名でしたが、フェイクニュース吟遊詩人ヤスキエルのでたらめソングが流行ったおかけでゲラルトは「白狼」として諸国に勇名を馳せているようです。

 

怪物退治を終えて宿に帰ってきたゲラルトに、ヤスキエルがある依頼をします。
今夜シントラ王国の宮殿のパーティで歌うことになっているのだが、過去に手当たりしだい人妻に手をだしたせいで貴族からも命を狙われている、護衛してほしいという依頼です。
なんだかんだで付き合いも長いのでゲラルトはこの依頼を受けます。というか、ゲラルトは困っているひとを見捨てられない性格です。主人公ですから。

 

宮殿で開かれるパーティは、王女パヴェッタへの求婚式でした。
1晩中求婚者たちが列をなしてパヴェッタ王女に求婚しまくるという地獄のような大会です。AKBの握手会かな?


「白狼」だとバレないように一般人の服を着てパーティ会場に入ったゲラルトですが、アッと今に「リヴィアのゲラルトだ!」とバレてしまいます。
ヤスキエルのフェイクニュースのおかげですね。


会場にはゲラルトの友人たちも参加しています。シントラ王国に仕える魔法使いマウスサックもその1人です。


たった今人を殺してきたみたいな、血まみれのやべえ鎧武者が会場入りしますが、そのひとこそ女王キャランセです。
若く、荒々しい、戦う女王です。
キャランセは有名な「白狼」に目をつけて自分の横に座るよう命じました。

 

どうやら女王は男が作り上げた伝統を嫌っているようです。
荒々しく振舞って見せるのも、男社会のなかで強さをアピールしたいからでしょう。

この求婚式もバカバカしいと思っています。

男の王ならば、とっとと結婚相手を宣言してパーティを終わりにできるのに、と愚痴をこぼします。

パヴェッタ王女はキャランセ女王に、だれとも結婚したくないと何度も訴えます。
バカなこと言うんじゃないよ、王族の娘にそんなわがままは許されないんだよ!と女王は聞く耳もちません。
政略結婚のことなど王女なら百も承知のはずですが、なぜパヴェッタはわがままを言うのでしょうか?

 

その答えが会場入りしました。
急に会場に乱入した田舎騎士のアーケロンが、兜も脱がずに王女に求婚したのです。
あまりの非礼な行為に、近くにいた騎士が兜を吹っ飛ばしました。
すると、醜いハリネズミのような顔が現れたのです。

 

女王はすぐさま、ゲラルトにアーケロンを殺すように命じました。
しかし、ゲラルトは「彼は怪物ではない。呪いをかけられたのだ」と断ります。
アーケロンは「驚きの法により、パヴェッタ王女と結婚する権利がある!」と言い放ちました。
ひとびとのなかに驚きが走りました。なぜでしょうか?

 

しかし女王はかまわず騎士たちにアーケロンを殺すように命じました。なんだかどさくさ紛れ感たっぷりです。
殺されそうになったアーケロンをゲラルトが救います。
さらにマウスサックなど一部の人物が、アーケロン側について戦いを始めました。やはり女王の命令は正当性が薄かったようです。
パーティ会場は乱闘のさなかに叩き込まれるのでした。

 

もうめちゃくちゃになっちまったとき、女王が戦いをやめるように命じました。
おいおい、あんたがやれ言うたんやないか……。
マウスサックたち有識者は「驚きの法が執行されたのですから、運命に従うべきです」とアーケロンの求婚を認めるように女王を諭します。

 

驚きの法とは、命を救われた者が恩人に与えるお礼で、なんか運命っぽい出来事があったらなんでもあげなきゃいけないというファンタジックな伝統のようです。
パヴェッタの父王が昔アーケロンに命を救われて与えた権利だそうです。

 

アーケロンの言い分としては「もし王の子が男だったら驚きの法は放棄していた。だけど女が生まれ、こんな顔の自分を受け入れて愛してくれた」ので、運命だという主張です。
パーティ会場にいる男たちはマウスサックと同じく「求婚を認めるべき」という意見です。


男が作った伝統とか運命という言葉が大嫌いな女王は「お前も運命を怖がる玉無しか!?」とゲラルトを焚きつけます。
ゲラルトは「運命など怖くないが、約束は守るべきだ、たとえ女王でも」とかっこいい返答です。

 

だーれも味方がいないので女王もしぶしぶ2人の結婚を認めました。
祝福のために2人に近づき「これがおまえの運命だ」と短剣を抜き、アーケロンにぶっ刺そうとします。荒々しすぎ……。
必殺の間合い!

さすがの白狼も止めに入れないタイミングでした。


しかしそのとき、パヴェッタ王女が叫びました。
すると、突然とてつもない暴風が吹き荒れて、その場にいたほぼ全員が壁に吹き飛ばされてしまったのです。
パヴェッタとアーケロンの2人を除いて……。
1話でシリラが披露した謎の力です。

 

暴風はいつまでもやまないのですが、マウスサックとゲラルトが解除魔法?みたいなのをがんばってかけて、どうにか鎮まりました。


とんでもない光景を見て、さすがに女王も心変わりしていました。
謎の力は「古の力」と呼ばれ、シントラ王家が継承してきた伝統の力だそうです。
そして、その力をキャランセ女王は持っていなかったのです。運命を否定してきたからでしょうか?

 

無事、アーケロンとパヴェッタは結婚しました。
幸せなキスをすると、あら不思議!アーケロンの呪いが解けて人間の顔になったではありませんか!
まあファンタジーですから……。
人は運命には逆らえないものです。

 

用は終わったとばかりにゲラルトは会場を立ち去ろうとします。
このひと立ち去ろうとするのが早いんだよなぁ……おうちが好きなのでしょうか?
ゲラルトを呼び止めたアーケロンが命を救われたお礼をしたい、と申し出ます。

これは……この流れは……?

ゲラルトは仕事をしたわけじゃないから礼など不要と断りますが、アーケロンは「命を救った礼のおかげで救われたのだから」としつこく食い下がります。


めんどくさくなったゲラルトは「じゃあ、礼は驚きの法で」とてきとーに言ってバッくれようとしました。
もうこの国にこなきゃいいや、と安易に考えてそうです。
ところがそのとき突然、パヴェッタ王女がゲロぶちまけました。明らかにつわりによるものです。

はいきたー!

懐ッ妊ッ!パヴェッタ王女懐妊ッ!
驚きの法がさっそく発動してしまいました!

 

やべえよやべえよ、冗談のつもりだったのに……とそそくさと逃げようとするゲラルトにマウスサックは「運命から逃れようとすると破滅が訪れるぞ」みたいな脅しをかけます。
まあ、たしかに滅亡しちゃうんですけどね……。
ゲラルトはそのときがきたら考えるみたいなことを言って去っていくのでした。

 

1話でキャランセ女王がシリラに「リヴィアのゲラルトを見つけなさい。あなたの運命よ」と言っていたのは驚きの法にしたがってんですね。

※このマウスサックは1話でシリラを逃がした魔法使いです。

 


・イェネファー編(シリラ編からは過去、ゲラルト編との時代差は不明)
魔法学校を卒業し、エイダン国に仕えてから30年以上が経過して、ヴェンダーバーグのイェネファーは史上最高の宮殿魔法使いと称賛されているそうです。
※魔法使いやウィッチャーは寿命が長いのでぜんぜん老けてません。BBAじゃないよ!

 

今日も王妃と幼い王女を護衛する任務について、馬車に同乗しています。
王妃は世継ぎの男児を産めなかったことで宮廷で相当非難されているようです。めちゃへこんで愚痴ってます。


「女なんかしょせん男の入れ物よ、あなたは子どもを産めなくて幸いよ、男を産めなきゃ無価値なんだから……」
などと封建制における女の悲哀を語りつつ、絶妙なマタハラをかまします。
自分の力で運命を勝ち取ってきたイェネファーは鼻をほじほじしながら流し聞きの構えを決め込んでます。

 

すると、突然馬車が停止し、外から悲鳴が聞こえてきました。
敵の襲撃です。
イェネファーが外に出ると、黒ずくめの男と巨大なクモの怪物がいました。


護衛の兵士はほとんど殺され、残ったのは1人。敵の暗殺者は手練れ。
形勢不利を察したイェネファーはポータル(ワープの扉)を開きました。
3人はポータル目がけて走ります。


けっこう走ります。


まだまだ走ります。


30メートルくらい走りました。
そのせいで俊敏なクモに追いつかれそうになるのですが、間一髪、ワープが間に合いました。

 

遠くはなれた地にワープしたのも束の間、すぐに暗殺者が追ってきました。

明らかに探知追跡されています。
王妃は「男を産めなかったから、王が放った暗殺者だ」と言いました。
イェネファーは王妃に王から贈られた宝飾類を捨てるようにと言いつけます。
宝飾品が魔法でマーキングされているのです。

 

何度もポータルでワープするのですが、暗殺者は追跡をやめてくれません。
王妃ですからね、身につけている宝飾品が多すぎて捨てるのも一苦労です。
何個捨ててもまだ体のどこかに宝飾品がついてます。


次のポータルまで走る途中で最後の兵士も殺されてしまいました。
明らかにポータルまでの距離が長すぎたからです。完全武装の兵士に30メートルの全力疾走は長すぎです。
イェネファーが5メートルくらい先に出してくれていれば、兵士は死なずに済んだでしょう。

 

あまりにも宝飾品が多すぎて、ぜんぶ外すことをあきらめた王妃が逆ギレしてしまいました。
王妃「おまえがポータルを遠くにしか出せないから疲れた!!逃げきれへん!!」
イェ「あんたが宝飾品つけすぎなんじゃボケ!!」
と、ケンカを始めてしまいました。
どっちの言い分もわかる~!
明らかにイェネファーの出すポータルは遠すぎですし、王妃の宝飾品も多すぎです。
もはやギャグですねw

あ、↑のくだりはさすがに嘘です。

 

ほんとうは、王妃は「おまえが無能だから暗殺を察知できなかった!」と、イェネファーをなじりました。
イェネファーはムカついたのでしょうか、なんと、王妃と赤ちゃんを置き去りにして、とっとと1人ポータルで逃げてしまいました。
なにしろイェネファーは「能力」だけでのし上がってきたと自負しているのです。
無能は禁句だったのでしょう。

 

取り残された王妃は暗殺者に命乞いしました。
赤ちゃんを生贄にさしだすから自分の命だけは助けてほしい、と。


はいだめ~。
フィクションでそれやると100%殺される悪手です。
自分の命をさしだすからどうかこの子だけは……!みたいな自己犠牲のフリをすれば、ワンチャンあったかもしれません。

 

案の定王妃はさくっとやられて死んでしまいました。
クモが幼子に手をかけようとしたとき、急にクモがカマイタチのような鋭利な風に切り刻まれました。
戻ってきたイェネファーは暗殺者に行動遅延の魔法?みたいなものをかけながらポータルを開き、赤子を抱えてワープしました。
王妃がいなけりゃ追跡できませんからね。

ちなみにこのときのポータルはめちゃくちゃ近くに出ました。

たぶん5メートル以内です。できるんかい!!!

 

ワープ先は浜辺でした。
疲れ果てたイェネファーが砂の上に赤子を寝かせましたが、すでに赤子は事切れていました。
度重なるポータルワープによる消耗のせいか、クモの毒のせいかわかりませんが、死んでしまいました。


王が仕組んだこととはいえ、王妃と赤子を守れなかったのですから、イェネファーの宮殿魔法使いとしてのキャリアは終わりです。
というか口封じもコミで処刑される未来しか待ってません。


すべてを失い疲れ果てたイェネファーは赤子の遺骸に語りかけます。
「王妃の言うとおり女はしょせん男の入れ物に過ぎないのよ。あなたは利用されるまえに死んで正解よ」
などと、自分を慰めたあと、赤子を浜に埋めるのでした。

 


・シリラ編(未来)のあらすじ
不思議な森(ブロキロンの森)に入ったシリラはようやく正気を取り戻しました。
周囲を狩人みたいな連中に取り囲まれています。やたら衣服が緑で、森アピールがすごいです。
とはいえ、その連中に害意はなさそうです。


リーダーがシリラに自分たちは森の精だと告げ「おまえは呼ばれたのだ」と思わせぶりなことを言いました。

 

追いついてきたダーラが森の精に介抱されていました。
リーダーはシリラが名前や素性で嘘をついていることに気づいているようでしたが、そうとは言いません。
シリラとダーラの2人に「ブロキロンの水」を飲むように促しました。
その水を飲むと森に悪意のあるものは死に、心が清らかなものは過去を忘れて幸せになれるそうです。


ダーラが水を飲むと、矢傷が治りました。
シリラも水を飲みましたが、なにも起こりません。過去を忘れもしていません。
リーダーはシャンカール?に会え、といって霊樹のところに連れていきます。
そしてナイフで樹皮に傷をつけて樹液を飲むように促しました。
樹液を飲んだシリラは死後の世界みたいなところで目覚めました。
丘の上にオーラみたいなものをまとっている不思議な巨樹がたっているのでした。

 

いっぽうそのころ壊滅したシントラの都では、キャランセ女王の遺体がニルフガード軍に発見されました。
魔法使いの集団がやってきて女王の皮膚を切り取り、食べました。
えぇぇ……。


皮膚を食べた魔法使いは即座に上司の魔法使いに腸を割かれて死にました。
上司の魔法使いはほっかほかの腸を探ると、シリラはブロキロンの森にいるとニルフガード軍の司令官に告げるのでした。


ずいぶんコスパ悪そうな探知魔法ですね……。
魔法使いを一人前にするのはけっこう大変そうだったのに……。
司令官は「ブロキロンの森に軍隊は入れない」と言いながら出発するのでした。
そのあとには、捕らえられ、兵士に連行されるマウスサックの姿がありました。

 

 

このドラマおもしろすぎなんですけど!
ゲラルト編のラストですでにパヴェッタ王女が妊娠していたので、シリラ編は十数年後ということですね。
3人のキャラクターの時系列が一致する時の集合点がくるでしょうね。
楽しみです!

 

ドラマの未来編にあたる神ゲーです!