なんで白黒なの?カラーじゃいけない理由がわかりません。カラーフィルムをケチったのかな?
1967年日本映画。白黒です。チャップリンの同名映画とは無関係のようです。
監督は「独立愚連隊」などの岡本喜八。
主演「切腹」などの仲代達也。今回調べてみてまだご存命なことにびっくりしました!
殺し屋をテーマにしたブラックコメディ。ネタバレは避けたほうが賢明です。
・序盤のかんたんなあらすじ
冴えない大学講師の桔梗(ききょう)のもとに謎の男が現れます。その男は「日本人口調節審議会」という組織から派遣されてきたようです。
気になる名前ですね。
その組織は増え過ぎた日本の人口を抑制するために社会の役に立たない人間を間引くのが目的だそうです。
おっと、ただのキチガイ団体でした。
もちろん男の正体は殺し屋です。
ところが桔梗は水虫を掻こうとした拍子に殺し屋を返り討ちにしてしまいます。ラッキーで事なきを得ます。
「日本人口調節審議会」はそのあとも執拗に桔梗をつけ狙いますが、桔梗は水虫ムーブでラッキーカウンターを決めて切り抜けていきます。
「日本人口調節審議会」の真の目的とは?どうやら「クレオパトラの涙」という言葉がキーワードのようです。
そして桔梗の正体とは?
――いちおうネタバレ注意!――
キチガイの数を数えろ!☆☆☆☆☆
そのまんまです。古い映画なので自主規制とかないようです。
登場人物たちがあっちで「キチガイ」こっちで「キチガイ」と競うように連発します。
「キチガイキチガイキチガイキチガイ!」
テレビ放送は永遠に無理でしょう。
一つの映画内では歴代一位の回数です(管理人史上)。
バカヤローこのヤローの歴代一位「アウトレイジ」レベルです。
驚くほど言うことがない度☆☆☆☆☆
良作です。個性的なキャラクター、テンポのいい展開、センスのいい美術。
でもべつに言うことがありません。なんででしょうか?よくできてるからなのかな?わかりません。
よくわかんないけど、とにかく良作です。
てきとーに作ったぽいわりには(!?)。
なぜダイヤ?度☆☆☆★★
戦時中ナチスは占領地から美術品や宝飾品を強奪しまくりました。
物語のキーとなっている「クレオパトラの涙」というのは、その略奪品のひとつで、かつてクレオパトラが所有した巨大ダイヤモンドのことのようです。
実在する物なのかググってみましたがぜんぜんヒットしなかったのでたぶん創作でしょう。
ただクレオパトラは目の色が緑色で、自分と同じ色のエメラルドをこよなく愛したそうです。エメラルドじゃダメだったのかな?白黒映画だったからかな?
やっぱりカラーにしとけばよかったんじゃないですかね……。
白黒映画、古い日本映画という条件にげんなりしないひとにはおすすめです。
ただ古かろうが新しかろうがやっぱり邦画なので、ときどきなに言ってるのか聞こえません。
できれば字幕付きで観ましょう!