『ものがたりいちば』

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日テレ系ドラマ「君と世界が終わる日に」シーズン1 9話 ネタバレあらすじ感想

前回、響の「動けば撃つ!」という再三の警告を無視してクルミが振り返ってしまったため、クルミが撃たれてぶっ倒れてしまいました。
今回はその続きです。

 目次です。好きなところから読めます。

 

絶望する響


自分が撃った敵がクルミだったことに気づき、響は茫然とします。
するするっと出てきた御前崎クルミの治療はここでは無理だと判断しました。
このおっさんはいつも都合がいいときに登場しますねw


クルミを抱きかかえた響はアジトに向かいました。
いっぽうアジトではカナエさんたちと自衛隊員のにらみ合いが続いています。
カナエさんの「いつもそっちが先に撃ってくる」という発言に隊長の桑田一尉が動揺しました。


むか~し警官の本郷さんが射殺されたときに『テロリストが先に自衛隊員を撃ち殺したため応射した』というでっちあげを首藤がやらせたのです。
しかし、隊員を死なせた弾が駐屯地のものであったことに気づいて、でっちあげを調べようとした隊員は首藤にゴーレムにされました。


等々力が「それは確かだ」と同意したので、桑田一尉はさらに迷います。
そこにクルミを抱えた響がやってきたので、とりあえず戦いは中断、自衛隊は引き上げていきました。


ミンジュンを刺したクルミを響が撃ったことで、響グループのメンバーには困惑が広まっています。
余談ですが『ミンジュンを刺した女』というフレーズが連呼されるとちょっと笑ってしまいます。


刺されたせいでミンジュンの動きが鈍くなり、ゴーレムに噛まれてしまったのは偶然なので、さすがに『ミンジュンの仇』と言いきることができない制作サイドの遠慮が見えてしまうからです。
ここまでさんざん無茶を通してきたんだから、言いきっちまえばいいのに(笑)


他のメンバーたちは再会したとたん恋人に撃たれてしまったクルミに同情する流れが広がりますが、ライバルであるカナエさんだけは強硬にクルミを憎み続けます。
カナエさん、刺してミンジュンのフットワークを悪くしたのはクルミですけど、ミンジュンを噛んだゴーレムをわざわざ野に放ったのはあなたの大好きな響なんですけど!


絶望のあまり島を徘徊する響の前に勝利少年が現れました。
※妹のゴーレムを処理されたことで響を憎んでいる、紹子さんを撃ったガキです。
あんまり人を殺せなさそうなしょぼいナイフを取り出して、凄みます。
事情を察した響は膝をついて死を請いました。


自分のせいでミンジュンを死なせ、今度は自分が恋人を射殺したので生きていたくなくなったのでしょうが、このドラマのサバイバーは死にたがりすぎて絶望感に重みがなくなっています。
響だって死のうとするのはこれで2度目ですからね……。


少年がナイフを持つ手に力をこめたとき、また都合よく御前崎が出てきて止めました。
ほんと、いつどこにでも湧いてくるなこのおっさんは(笑)
エスパーかよwww


御前崎に連れられてアジトに行った少年は、自分が撃った紹子さんが寝込んでいるので気まずい思いをします。
しかし、どうやら紹子さんがだれに撃たれたのかメンバーに告げ口していないらしいことを知り、困惑を隠せません。

 

 

駐屯地の内紛


いっぽう、駐屯地に運ばれたクルミはミンジュンの姉に手術されて一命を取り止めました。
本来なら助かるはずのない出血量だったそうですが、首藤に謎の薬を投与されていたおかげで助かったようです。


桑田一尉は響たちがテロリストではなく、一般市民だったと勘違いしています。
あの~桑田さん、一応申し上げておきますと、響たちの負傷者は1人で、そちらの負傷者は2人なんですけど。


しかもうち1名は問答無用で撃たれて瀕死の重傷を負ったんですが、テロリストの定義についていかがお考えなのでしょうか(笑)
あといくら慌ててたからってガキを敵地に置いていくなよw


さて、独自調査した結果、本郷さん射殺事件が首藤のでっちあげだったことが判明し、桑田は嘘の報告書を書いた部下を問い詰めます。
しかし、その動きを察知していた首藤が手下を引き連れて囲んできたので、ピンチに陥った桑田はまあまあやばそうな高さから華麗に飛び降りて逃げました。
さっすが自衛隊員!


そのまま桑田は駐屯地を後にして、猿ノ島に舞い戻りました。
そして響グループのアジトを訪問し、仲間になりました。


桑田からクルミが助かったことを聞いて、響は膝から崩れ落ちます。
その足で倉庫に行き、クルミの安否を心配している等々力に無事を伝えました。
って等々力、おまえもまだ島におったんかいwww


勝利少年を忘れていくわ、救出にきた等々力を置いていくわ、なにをやっているんですか自衛隊は!
作戦に参加した人員1名が戦闘中行方不明、1名が重傷を負い作戦も失敗、これだから素人を作戦に連れて行くもんじゃありません。


響が拘束を解いて解放すると、等々力は「クルミを助けに行くなら今回だけ俺も手を貸す」と提案します。
しかし、響は迷いを見せます。


クルミが思想的に敵にどっぷり漬かっている可能性、自分が撃ってしまった罪悪感、そしてなによりクルミの心変わりを恐れてのことです。
そんな響の弱い姿を見て等々力はなぜか友情ムードを出してくるのですが、お話し的にどうでもよかったのでぶった切られました(笑)

 

 

危険な交渉


呼び出された響たちは、撃たれた紹子さんが敗血症を起こして危険な状態であることを御前崎から聞かされます。
ということで、またまたクスリが必要な展開になりました。
何度目だこの展開(笑)


なぜかこの人たちは『もうこの世にクスリは駐屯地にしかない』という思いこみをしています。
こんな田舎ばかり探さずに船で大都市横浜の病院にでも探しに行けばいいでしょうが……。
しかし、横須賀エリアを出てはいけないという暗黙のルールがあるみたいなので、その案はだれかが提案する前に却下です(笑)


すでに響グループの存在を駐屯地に知られているので、前のようにこっそり侵入して盗み出すのは難しいようです。
まあ、前回もバレてましたけどw


そこで勝利少年が「俺を取引材料にして」と申し出ました。
どうやら紹子さんを撃った責任を感じているようです。
そして、撃たれた紹子さんが犯人である自分を仲間たちに売らなかったことで、心を開いたのでした。


さっそく響はたぶん桑田一尉の持ちこんだ無線で駐屯地に連絡します。
少年の身柄と引き換えに抗生剤と鎮痛剤を要求すると、罠にかける気まんまんの敵はその要求を飲みました。
ついでに響は無線に医療関係者であるクルミを出すように要求しました。


すると手術から数日しか経っていないはずのクルミがもうぴんぴんして歩いております。
この回復力、首藤の研究成果すごすぎんだけどwww
たちどころに傷を癒してしまうエリクサー魔法の薬、これが首藤の本当の目的だったんですね~。


響とクルミは無線越しとはいえ、ひさしぶりに会話します。
取引方法と取引場所を確認したあと、そこにクルミにも来るように言って響は2人にしかわからない思い出の話を匂わせました。


響が指定した取引場所は横浜マリーナです。
いいっすね、ちょっと前まで燃料が足りなくて困っていたはずなのに、もう燃料を無限に浪費できるモードに入っているようです(笑)


クルミはミンジュンの姉から首藤の嘘をすべて聞かされました。
ゴーレムウイルスのワクチンなど存在せず、冷凍保管されていたのはチョコミントアイスべつの『なにか』であることなどです。


クルミが信じていた首藤にそのことを問い詰めると、首藤は冷凍保管機をダメにした響への憎しみを口にし、冷凍保存機を開けて「これはわたしのすべてだった」と告げました。


中にあったものを見てクルミがわざとらしく驚くのですが、今回も我々視聴者はおあずけでーす(笑)
……そんなに引っ張る、チョコミント

 

 

冷凍機の中身などの考察(笑)


首藤が大勢の人間を犠牲にしてまで魔法のように致命傷を癒すクスリを作っていたことを考えれば、冷凍保存されていたのはなにを犠牲にしてでも助けたい存在ということになります。


ストレートに予想すると、クスリの開発に成功するまで、助かる見込みのない愛する妻だか子どもを冷凍して仮死状態で保存していた、という流れになると思うのですが、残念ながら動物は冷凍の仮死状態から解凍すると死ぬので、違いますね。


それに、そんなありきたりすぎるアイディアをここまで引っ張るほど恥ずかしいことはないので、制作サイドのメタ的な視点からも否定できます(笑)


今回、首藤は思わせぶりにゴーレムという単語を使いました。
ゴーレムというのはウィキペディアによるとヘブライ語のようです。
意味は『胎児』です。


ヘブライ語……

胎児……

世界の終わる日に……?


ピコーン!
わたし、わかっちゃいました!


首藤が保存していたのは、救世主イエス・キリストの聖なる遺骸だったのです!
キリスト教の世界観では、世界が滅びる『最後の審判の日』に再び主イエスが復活し、神のしもべたる我々人間たちを神の国に導いてくれるそうです。
あ、ただし信者限定な、異教徒は死んで地獄行きだ!


首藤はどこからかイエスの遺骸を手に入れたのですが、2000年間の風化で損傷が著しかったため、復活の日に備えて冷凍保存していたのです。
あるいは、救世主を復活させるという巨大なプロジェクトを首藤個人で成し遂げられるわけがないので、もっと大きな組織がずっと昔から関わっていたのかもしれません。


キリスト教の世界観では千年紀の終わりに世界が終わるとされていたのですが、西暦1000年頃にはなんも起こりませんでした。
そこで1999年が次のターゲットにされたのですが、やはりなんも起こりませんでした。
本当の世紀末は2000年だったことはスルーしましょう。
それは我々無知な人間が勝手に定めた世紀というくくりですから。


2012年に世界が終わるとかいう妄言もありましたが、うるう秒とかそういうので暦がずれることなんかよくあることです。
ほんとうに世界が終わる、神が定めた千年紀の終わりはまさに今年2021年だったのです!
そしてまさしくこのドラマでは世界が終わりつつあります。


ここで前言を撤回いたします。
首藤が開発したのは致命傷をもあっという間に回復させてしまうクスリではありません。
死者をよみがえらせる、フェニックスの尾復活薬だったのです!!!


響に矢で撃たれ致命傷を負ったクルミは、じつは1度死んでいたのです。
しかし体内に残留していた復活薬の効力でクルミは蘇りました。
エスの遺骸は響のせいで失われてしまいましたが、問題ありません。


キリスト教の世界観では、死から復活したものこそが救世主なのですから!
※わたしはキリスト教の教養はぜんぜんないので、うのみにしないでください。


つまり、首藤はまだ気づいていませんが、クルミこそが救世主だったのです!
なんてこった……最後の審判を描いたドラマだったんですね。
自分で持ちだした『胎児』要素をまったく無視したいいかげんな考察だという苦情は受け付けかねます(笑)

 

 

横浜マリーナにて


罠にかける気まんまんで現れた自衛隊員ですが、さすがの響もそのくらいはお見通しです。
伏兵を忍ばせていた自衛隊の裏をかき、さらに多くの伏兵をしのばせておきました。
駆け引きで響が勝ったことはないので、たぶん敵の裏をかく作戦を考えたのは響じゃなくて等々力か桑田一尉だと思います(笑)


無事薬を手に入れた響は手を差し出し、いっしょにくるようにクルミを誘いました。
ところが、クルミは拳銃を手に取り、響に向けて、引き金を引いたのです!

 

いやー面白かったです。
ドラマの内容というよりは、ひさびさにめちゃくちゃな予想をぶっ放せたことに満足しました。


よくゾンビものは『ゾンビアポカリプス(黙示録)』と表現されますが、ほんとうに最後の審判を描いたドラマとは今日までわかりませんでした。
本作は単なるゾンビものではありません!
だって、ゾンビがぜんぜん出てこないし(笑)
以上です!