アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」9話の感想
ネタバレあります!ご注意を!
8話のラストから引き続き回想シーンです。
被弾した少佐に「わたしを置いて逃げろ」と命令されますが、ヴァイオレットは無視します。
この当時からべつに命令に絶対服従していたわけではないですね。
少佐を連れて逃げようとしますが、途中で銃撃されて右腕がもげてしまいます。
もろん、ともげます……。
戦争ものでもとても珍しい表現です。
このあいだずっとさだまさしの精霊流しみたいな悲壮感溢れる音楽が流れています。
というかほぼ精霊流しですwww
これはわざとだろwww
精霊流しは1年前に死んだ愛する夫を偲ぶ歌ですので、意識して当てたBGMだと思います。
もう1年経ったんですね~。
片腕になってもけなげに少佐を運び続けるヴァイオレットですが、こんどは手投げ弾を投げつけられてしまいます。
爆発で、左手がもげてしまいます。
ずるん、ともげます……。
手が足りんのなら口でやればいいじゃないの!
とゾロみたいに口で少佐の服を噛んで運ぼうとしますが、さすがに無茶です。
死を悟った少佐は「愛している」と例のセリフを口にします。
自由に生きろだなんだと言っていましたが、どうみてもヴァイオレットのほうが生存確率低そうだったので、さすがに2人とも助からないとわかっていたことでしょう。
もう血だらけの2人は最後の砲撃をうけて瓦礫に飲まれてしまいました。
――1年後。
少佐の最期の地となった要塞廃墟に呆然とたたずむヴァイオレットをホッジンスが迎えに来ました。
車でライデンに帰る途中、軍による道路封鎖で足止めされました。
中佐時代のホッジンスを知っている兵士から話を聞くと、旧敵国の和平反対派が近くの街を襲撃したので、規制線を引いているそうです。
ライデンに戻っても放心状態のヴァイオレットは部屋に引きこもってしまいます。
少佐を失った悲しみと多数の人を殺めた罪悪感のダブルパンチでKO寸前です。
ついにヴァイオレットは自分の首を両手で絞めて自殺をはかります……。
それはちょっとむりかも……。
意識を失った瞬間に力が抜けてしまうので、手で首を絞めて自殺するのはむずかしいんじゃないでしょうか。
ヴァイオレットは人殺しの達人ですので、その程度のことは熟知しているはずです。
つまり、本気で死のうとしたのではなく、自傷行為、自罰行為だったのでしょう。
郵便社にきた頃よりひどい状態になってしまいました。
そんなヴァイオレットの部屋を配達員のおっちゃんが訪ねてきます。
エリカとアイリスからの励ましのお便りを届けるためでしたが、おっちゃんが夜なのにまだ大量の手紙を抱えているのを見て、ヴァイオレットも配達を手伝うことにしました。
夜の配達とかほんとに郵便社にきたばかりの行動をなぞってますね……。
ふだんは書いてばかりなので、手紙をもらった人の反応を見ることがないヴァイオレットには、手紙をもらって喜ぶ人の姿が新鮮に映ります。
配達を終え、エリカたちからの手紙を読んだヴァイオレットはうれしく感じている自分を発見します。
人生で初めてもらった手紙だったからです。
これまでは送る側の心情をメインに描かれてきましたが、もらう側の心情もフォローした話です。
エリカの手紙でスペンサー(ルクリアの兄ちゃん)から指名依頼がきていると知ったヴァイオレットは、さっそく向かいます。
スペンサーへの手紙はヴァイオレットが最初に書いた『手紙』ですので、象徴的な依頼人ですねー。
ルクリアに宛てたスペンサーの手紙を書き終えたヴァイオレットは郵便社に戻る途中で、王女の新聞記事を目にします。
さらに街中であの劇作家の公演の宣伝看板を目にします。
1話の時点では「今までやってきたこと」は「人殺し」だけでしたが、いまはちがうという演出でしょう。
「ひとを結ぶ」という大切なことも積み重ねてきたのですから。
花屋でヴァイオレット(花)を見かけて、少佐が元気だったころに言われたことを思い出します。
その名にふさわしい女性になれ、というやつです。
社に戻ったヴァイオレットはホッジンスに自動手記人形(ドール)を続けてもいいか尋ねます。
ホッジンスは「人殺しの過去は消えないけど、ドールとして積み重ねてきたことも消えない」と今回の話を要約してくれました。
珍しくいいこと言ったけど、これくらいじゃ今までやらかした分は帳消しにはならないからなホッジンス!!!