『ものがたりいちば』

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アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」スペシャルの感想

ネタバレあります!ご注意を!

 

 

4話と5話のあいだの話のようです。


そのあいだは数か月開いていて、5話ではすでにヴァイオレットは1国の王女の公開恋文を任されるほどの実績と信頼の持ち主になっていました。
今回はそれ以前、まだ駆け出しの時期ということです。


指名依頼を受けたヴァイオレットはオペラ座を訪れます。
依頼主は人気オペラ歌手のイルマからでした。


イルマは恋文を書いてほしいと言います。
ですが、イルマとはちがう送り主の名を告げられます。


ヴァイオレットが「偽名ですか?」と警戒すると、そうではないとイルマは答えます。
設定は戦地に行って戻らない恋人の男性にあてる手紙だそうです。


いきなり設定とか言われてヴァイオレットは困惑しますが、イルマは詳しく説明してくれません。


もし自分がそういう境遇だったらという気持ちで書け、と言われたのでやってみると、お得意の報告文書みたいなのができあがります(笑)。


あ~完全に成長前の時点ですね。


郵便社の図書室で参考文献を漁りながら何日もトライするのですが、イルマを納得させる恋文は書けません。


イルマの要求は「すべての男女を感動させる」という無茶な水準でした。


あまりにも依頼が代筆とかけ離れているので確認してみると、新作オペラの歌詞を書くという依頼でした。
ちゃんとそういう内容で依頼が来ていたのですが、確認ミスでした。


はいはい、いつものホッジンスのポカです。

確認ミス、伝達ミス、事実の隠ぺい……やらかしばっかです。


ライデンシャフトリヒの将校、元将校は抜けてる人物ばかりなので本当に戦争に勝てたのが不思議です(笑)。


ヴァイオレットは業務内容の範疇を逸脱している、自分には無理と弱気になります。
そりゃ作詞家や作曲家の仕事ですからね。


配達員のベネディクトの提案で急遽、郵便社のみんなで協力することにしましたが、みんなの書く歌詞はそれはひでえものでした(笑)。


ひでえ歌詞でもすがるような思いで飛びついたヴァイオレットでしたが、もう1人の依頼人である作曲家兼指揮者のアルドにあっさりダメだしされてしまいます。


そもそもヴァイオレットに書いてほしくて依頼したのだから、みんなでやっちゃダメでしょ!というごもっともな指摘も受けます。


なぜヴァイオレットに白羽の矢が立ったのかというと、郵便協会のある人物から推薦されたからだそうです。


その人物は懐かしのローダンセ教官でした。
ずいぶんヴァイオレットを買っているんですね~。
卒業試験の手紙は2行くらいしか書いてないんですけど、ベテラン教官の眼力なら十分だったんでしょうか(笑)。


心が折れかけていたヴァイオレットですが、教官から推薦されていたとなれば投げだすことはできません。


それにアルドから新作オペラは「戦争で傷ついたひとたちのために」なんとしても完成させたいと聞いて、発奮しました。


というわけでイルマのストーカーになります(笑)。


もちろん嫌がったイルマは走って逃げました。
しかし、屈強な軍人だったヴァイオレットから逃げきることはできません!
あきらめたイルマは新作にかける思いを告げました。


イルマはアルドの息子と恋人関係にあったのですが、彼は戦争に兵士として出征し、帰らなかったそうです。


終戦から数か月経った今でもイルマは毎晩駅に行き、恋人の帰りを待っています。
だからこそ同じような境遇の人に生きる活力を与える歌にしたいそうです。


ということはイルマの個人的な心情をくみ取って歌詞にしても、要求には届かないかもしれません。


ストーカーという画期的な(笑)糸口を見つけたと思ったのにまた振り出しに戻されました。


万策尽きた、というところで配達員のローランドおじさんが救いの手を差し伸べてくれます。


ローランドは軍管轄の古い郵便倉庫にヴァイオレットを連れていき、内部に放置されている大量の手紙を見せます。


戦争中、送り主も受け取り主もいなくなって行き場をなくした手紙の墓場です。


ヴァイオレットは行くあてもない大量の「愛してる」に触れ、それらをすくいあげました。
そして恋文としてしたためました。


墓場からすくいあげられた「愛してる」はイルマの胸を打ち、無事歌詞は完成したのです。
新作は観衆にバカウケしました!


というわけで4話と5話のあいだの成長を描いたエピソードでした。

5話でいきなり急成長してましたから、その飛躍を補完した形ですね。