『ものがたりいちば』

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アニメ「進撃の巨人」ファイナルシーズンEP16 75話『天地』ネタバレあらすじ感想

とんでもないところでお預けを食らわせるアニメの感想です。

 目次です。好きなところから読めます。

 

操られる兵団


前回、リヴァイから逃れるためにジークが決死の覚悟で自爆しました。
その雷槍の爆発音はフロックたちイェーガー派に連行されていたハンジにも聞こえました。
フロックは音の出どころを確認しようとします。


爆発で体を吹き飛ばされたジークは上半身、というかほぼ胸から上だけの状態で地面に転がっていました。
あまりにも体の損傷がひどいせいか、傷口から煙が出ておらず、修復も始まっていません。
ジークは一か八かの賭けに出たわけですが、それに敗れたことを悟って「ダメか……」と心の中でつぶやき、バケツを持った謎の少女のイメージを見てから、事切れました。


ジークの死体に、煙を上げた小型の巨人が這いずり寄っていきます。
巨人は自らの腹を引き裂いて、その中にジークの死体を入れました。


いっぽうシガンシナ区ではイェレナとピクシス司令が会食に臨んでいます。
ピクシス司令はワインを盛られていたことを知ったあと、イェレナの命令に従って兵団の全兵士をシガンシナ区に集結させました。
もともといつ地鳴らしを行うかわからなかったため、住人は避難済みだったようです。


イェーガー派はすべての兵士の腕に布を巻きつけました。
その布は白、赤、黒の3種類あり、その色によって立場を見分けられるようになっています。
白:古くからのイェーガー派
赤:ワインの脊髄液を飲まされたことを知ってから寝返った兵士
黒:最後までなにも知らされずにワインを飲んだ兵士
このやり方を「マーレと似ている」とピクシス司令はイェレナを非難しますが、負け惜しみ程度にも響きません。


イェレナは兵団がジークを信じなかったことを責め、そのせいで「世界が救われるのが遅れた」と言います。
ピクシス司令とオニャンコポンがこの発言に違和感を感じました。
地鳴らしが発動すれば世界の戦力は全滅し、50年間はパラディ島に手出しできなくなりますが、それで救われるのはエルディア国だけのはずだからです。


他の国にとっては戦力を失い、たとえ戦力を回復したとしてもいつまた地鳴らしに襲われるかわからない恐怖に怯える日々を送るハメになります。
その矛盾をピクシス司令にツッコまれたイェレナは急に険しい顔をして「ジークという神に背いた罰を受けるだろう」と話をそらしてごまかしました(笑)

 

 

ジークの真意を知るアルミンたち


いっぽう、エレンに連行されたアルミンとミカサは牢屋に閉じこめられています。
ジャンたちだけでなく、ブラウス家のみなさんやニコロも同じ牢に入れられていて、まるで「相談しろ」と言わんばかりの雑な監禁です(笑)
やることがないのでお茶を飲んでいますので、比較的穏やかな待遇のようです。


「巨人の力で脱出できないか?」
と聞かれたアルミンは「街を吹き飛ばすことになる」と否定しました。
ジャンはエレンがミカサを言葉で傷つけ、アルミンをボコった経緯を知りたがります。
もしエレンが正気だとしたら、なにか意図があるはずだと予想しているからです。


冷静さと判断力では兵団随一を誇るジャンが鋭さを見せつけ、危うく物語の核心に迫りそうになったのでイェレナが邪魔しに来ました(笑)
オニャンコポンとグリーズを引き連れています。
結果的に裏切る形になり気まずそうなオニャンコポンに比べて、グリーズはどっしりと構えています。


レストランの同僚のニコロに責められると「悪魔の末裔の芋くせえ穢れた売女に熱をあげて裏切ったのはおまえだろ」と言い返してみせ、そしてイェレナに撃ち殺されました(笑)
驚くみんなの前で、イェレナはジークの『安楽死計画』について語ります。


しかし、ジャンが「数が少なくなった老人が襲われる計画のどこか安らかだ」と見事な分析を見せました。
イェレナによると、今ヒストリア女王が妊娠している子どもが老衰で死ぬまで、少数の側近が始祖を引き継いで守っていく計画のようです。
ということは王家が断絶したあと、その側近たちは安らかに自殺するハメになるんですね(笑)


エルディア人の苦しみを終わらせ、そして巨人という脅威から世界を救うジークとエレンは何千年先も語りつがれる救世主になるのだと恍惚の表情で語るイェレナに、アルミンは感極まって泣くという猿芝居で応じ、信用させようとします。

 

 

反撃のマーレ


監禁されているガビのもとをエレンが訪れます。
目的は、潜入しているマーレ兵をおびき出すために、ガビに無線を使わせるためです。
ところが、潜入者はエレンの背後にいました。
エルディア兵の軍服を着たピークが見張りの兵を殺し、エレンに銃を突きつけたのです。


ピークはガビに死んだ兵士のライフルを持たせ、エレンにはポケットから手を出すように命じました。
「脳みそが散らばれば巨人になる暇もない」
と脅されますが、エレンは動じません。


ピークに与えられた命令がエレンを殺害することではなく、始祖を奪還することだと読み切っているからです。
自ら銃口に額を当ててピークににじり寄るエレンに、ガビがライフルを向けました。
しかし、ピークはガビに銃を下ろすように命じると「始祖の力でマーレを倒せるか?」と自分も銃を下ろします。


さらに「老い先短い父にエルディア人の明るい未来を見せてやりたい」と語り、そのためなら協力してもいいとエレンに申し出ました。
これにはガビが驚き「裏切り者!」と騒ぎますが、ピークは「マーレにどれだけ尽くしても用済みになったらいずれユミルの民は殺されるだけ」と反論します。


エレンはピークの提案を受け入れ、マーレの侵入者が潜んでいる場所を示させるために、兵舎の屋上に向かいました。
巨人になって逃げられないように、ピークとガビを鎖でつないでいます。


マーレの侵入者がいたと聞いて集まってきた兵士たちにピークが手を上げて謎のアピールをすると、何人かの兵士の顔が赤くなりました。
ピークの謎のアイドル力はなんなんでしょうか(笑)
その兵士たちに、密かに侵入していたガリアードが混じっているので、謎のアピールは作戦開始の合図でしょう。


脊髄液入りのワインをファルコが飲んでしまったという話を聞いて、ピークは「なぜジークにそんな力があるのか知ってる?」と尋ねますが、エレンはすっとぼけます。
屋上につき「敵を示せ」と言われたピークは、「そこ」とエレンを指さしました。


しばらくしてから階下にいたガリアードが巨人化して下からエレンを食おうとしましたが、惜しくも足をかじるだけに終わりました。
エレンはすぐさま巨人化します。


裏切られたと思っていたガビにピークは「マーレは信じないけど、戦友は信じる」と言って上空を指さしました。
空では5隻の飛空船がこちらに向かって飛んでいます。
ライナーやマガトが乗りこんでいるのでした。

 

原作では爆発のあと、わりとすぐにジークとリヴァイが『その後どうなったか』を見せてくれるのですが、アニメではそこをカットして何か月もお預けを食らわせるとは、なかなかの放置プレイですね(笑)
原作未読の方がネタバレを食らわないことを祈るばかりです。
以上です。