『ものがたりいちば』

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映画「コンジアム」 ネタバレストーリーあらすじ感想考察 炎上系YOUTUBERが暴走する心理を描いた社会派ホラー

2018年韓国映画
監督:チョン・ボムシク
主演:イ・スンウク(役名と同名)

顔のドアップだらけのモキュメンタリーホラーの感想はっじまっるよ~!

 目次です。好きなところから読めます。

 

はじめに

 

炎上系YOUTUBERが暴走する心理を描いた社会派ホラーとタイトルに書きましたけど、もちろん嘘です

ごめんなさい!!!


あらかじめ申し上げておきますと、わたしはモキュメンタリーホラー映画が苦手です。
(※モキュメンタリーとは?:ドキュメンタリーっぽく演出したフィクション作品のことです)
怖い怖くないという問題よりも、飽きてきちゃうんですよね……。


『ブレアウィッチ・プロジェクト』は半分もいかずに寝落ち。
パラノーマル・アクティビティ』は前半が退屈すぎて早送りにしたらなにも怖くなくて(ホラーを早送りしたら当然ですが)終了というひどい観賞経験もあっての苦手意識だと思います。


REC/レック』は楽しめましたが、あれはホラーであると同時に大好物のゾンビものなので話がべつです。
クローバーフィールド/HAKAISHA』も楽しめましたが、ホラーというより大好物の怪獣映画なので、やはり話がべつです。


純粋なモキュメンタリーホラーにはいいイメージがない、という前提をご了承ください。

 

 

序盤のあらすじ


かつて朝鮮半島を支配した旧日本軍が独立運動軍の兵士を拷問や処刑したあとを隠すために建てたという精神病院、通称コンジアム。


70年代に入院患者が大量死して院長が失踪する不可解な出来事のあと、閉鎖されて現在は廃墟になっています。
2012年にCNNが『世界7大心霊スポット』に選出した実在の廃墟です。


肝試しでそこを訪れた高校生2人が行方不明になるという事件が起こりました。
それを受けてオカルト系YOUTUBEチャンネル『ホラータイムス』を運営するYOUTUBERたちが探検映像の生中継企画を思いつきます。


そこで一般視聴者から参加者を募り、運営者3名と一般参加者4名の7名でコンジアムに潜入することになりました。
閉鎖された病院ですから、当然不法侵入になるので、炎上系YOUTUBEに分類してしまって差し支えはないでしょう。


そうと決まればまずは顔合わせと打ち合わせです。
7人の若者はおしゃれなカフェで待ち合わせをします。
メンバーは男性4人女性3人で、うち『ホラータイムス』の運営サイドは3人の男性で女性は全員一般参加者です。


正直女性はルックスで選んだんじゃないの?ってくらい美女ぞろいです。
清楚なかわいい系、スポーティな元気系、おっぱいの谷間を見せつけてくれるセクシー系と視聴者のみなさんのために各種の美女を取り揃えております(笑)


若い美男美女が集まった光景に「まるで合コンみたいだね~」と冗談を飛ばす人もいて、なかなかいい雰囲気です。
直後に飲み会をはじめるのですが、丸っきり合コンそのものです(笑)


『ホラータイムス』は1動画で20万再生を達成した中堅チャンネルで、今回のライブ配信企画では100万アクセスの大台を達成して大手入りを狙っているそうです。


打ち合わせと称した合コンの翌日、さっそく7人はコンジアム精神病院廃墟へ向かいます。
警察のパトカーの順回路になっているということなので、こういう不法侵入者が後を絶たないのでしょう。


パトカーに見つからないように迂回して、山の上に建つ廃墟を目指します。
同時多元生中継をするので、大量の機材を運びます。


目的地のコンジアムの近くにつくと、立派なテントを設営して、事前準備に移りました。
まるで山岳登山隊が使うベースキャンプのように設備が充実したテントです。


今回は6人が廃墟に入り、隊長がテントで指示を出したり配信を調整したりするので、大がかりな設備が必要だったようです。
事前準備が終わると、さっそく実働部隊が乗りこみます。


途中で発見したパンツを笑いながら木に結び付けて帰りの目印にしました。
このときはまだメンバーたちも和気あいあいとした肝試しデート気分ですが、それがいつまで続くことでしょうか……。

 

 

―――ネタバレ注意!―――

 

 

 

探索編


このコンジアムは4階建ての建物なので、実働部隊は2人1組のペアに分かれてそれぞれ2、3、4階を軽く味見して回ることにします。
コンジアムには閉鎖以降一度も開けられたことがないという、開かず伝説をもつ部屋『402号室』があって、それがメインディッシュです。


鳥の死骸、浴槽に浮いた謎のカツラ、奇妙な人形、かつての入院患者たちの集合写真など、不気味なものはたくさんありますが、まだまだメンバーたちは平静です。


参加者のセクシー担当シャーロット(世界の心霊スポットマニア)は、自分の名前をスプレーで壁に落書きする余裕まで見せてくれます。
ちなみに落書きの下には『生きよう』という赤文字が書かれていました。
よくそんな不気味なメッセージの上に自分の名前を書けるなw


一通り味見探索が済み、視聴者数も順調な伸びをみせているのでテントの隊長もゴキゲンです。
そこで視聴者数の大幅アップを狙ってイベントを行うことにします。
ただ見てまわるだけじゃなくて、降霊術の儀式という能動的なアクションを起こすことにしたのです。

 

 

降霊術編


いったん6人は広い集団治療室(?)に全員集合して、霊が現れたときに備えて鈴付きの紐を部屋に張り巡らせました。
炎上系YOUTUBERもけっこう手間暇かけてるんすね~。


有名な寺院からもらってきたという霊験あらたかな御札を燃やして儀式スタートです!
するとすぐに異変が起こりました。
窓のない密閉空間にもかかわらず、鈴が激しくなり始めたのです。
これには余裕綽々だったメンバーたちも悲鳴をあげます。


しばらく鈴が鳴り響いたあと、なぜか紐が切れて全部地面に落ちてしまいました。
さっきまでいちばん余裕を見せていたシャーロットが早くもビビリはじめ、帰りたがります(笑)


チャンネル記録だった20万アクセスを超えて「さあこれから!」というところなので、隊長がやさしくなだめてなんとか続行させることに。
隊長がやさしいのはここまでです(笑)


興奮したシャーロットを落ちつかせるために休憩を挟むことになり、運営側の2人が仲間から離れた場所で隊長と連絡を取ります。
「シャーロットの反応がよかったな!」
「次も彼女をフィーチャーしよう!」
などと3人は不審な会話をしました。


なんと鈴が鳴ったり紐が切れたりした件は運営側が用意したヤラセだったのです!
なんだよ茶番かよ……。

 

 

茶番終了編


降霊術を終えたのでなにか変化がないか、再び院内を見て回ることにしました。
すると、次々におかしなことを起こります。


まず奇妙な人形が移動していたのです。
運営側のメンバーがそれを手に取ると、シャーロットは「触らないで!!!」とわめきます。
その人形は昔の集合写真に写っていた患者の物と同じに見えます。
もうシャーロットは発狂したかと思うくらい騒ぎます(笑)


これももちろん運営側のヤラセですが、さすがにやりすぎたと思ったのか、もう不審なものに触ったりはしないと謝りました。
せっかく美女が怖がる映像でアクセス数を稼いでいるのに、途中で帰られたら元も子もありませんからね。


ところが、あからさまなヤラセをやめたのに、異変は終わりません。
先ほどシャーロットが名前を落書きをした壁の文字が「生きよう」から「死のう」に変わっていたのです……。


「シャーロット、死のう」


という文章になってしまい、シャーロットがガクブルです。
だから名前なんて書くのやめときゃよかったのにw


他にも一室にあったロッカーに手を突っ込むと、なにかに手を捕まれるという現象まで発生します。
もちろんロッカーの中にはなにもありません。


そのときに一般参加者の女性ジェユンが腕に謎の切り傷を負ってしまいました。
負傷者まで出てしまったので、さすがにメンバーたちに動揺が走ります。
すでに恐怖ゲージマックスのシャーロットと怪我をしたジェユンは病院から出て行ってしまいました。


動揺したのはヤラセ被害にあった一般参加者たちだけではなく、運営側の2人もです。
2人は隊長と連絡を取ります。
じつは壁の落書きが変化したことや謎のロッカーはヤラセではなかったので、2人も怖がってもうやめたいのです。


現場にいないのでぜんぜん怖くない(笑)隊長は続行を主張します。
2人に続行させるために「映像を確認したら壁の文字は最初から『死のう』だった。シャーロットの勘違いだ」と言い聞かせますが、たぶん嘘です。


たぶん、と申しますのはわたしはハングル文字がぜんぜんわからないので、動画を停止して確認してみても2つの比較画像が違う文字なのか確信を持てなかったからです。
でもおそらく違う文字に見えたので、隊長は嘘をついていると思います。


さらにロッカーで負傷した件は「木に引っかかって切り傷ができたかなにかだろう」というやっつけ解釈を披露してごまかしました。
文字とロッカーの件に説明がついたことで、2人は少し安心して金銭欲を思いだしたのでしょう。


20万アクセスを突破したことを知っていますので、続行するかわりに取り分の増加を要求しました。
じつはすでに50万アクセスを超えて収益は大幅に増加していますので、隊長は了承します。


すでに隊長はアクセス数の亡者になっています(笑)
さすがに怖いので、とっとと本命の『402号室』を開けて終了することにしました。

 

 

怨霊本気編


続行することに同意した運営側の2人ですが、すぐに異変に襲われます。
部屋の中の物がガタガタと震えだすいわゆる『ポルターガイスト現象』に見舞われたのです。


医療器具が空中を飛び回り、それを顔面に食らって1人がKO、もう1人は『なにか』に足をつかまれて部屋から引きずり出され、廊下で意識を失いました。


いっぽう逃げだしたシャーロットとジェユンですが、病院からは無事脱出できたものの、新たな異変に襲われていました。
来るときにつけたパンツの目印の場所に戻ってきてしまうのです。
あのときはみんな笑顔で平和だったなぁ……。


ジェユンが挙動不審になったのでシャーロットが様子をうかがうと、ジェユンは極端に黒目の比率が高い不気味な顔で意味不明な呪文を高速詠唱します。
正直、怖かったのはここだけここがいちばん怖かったです。
白目じゃなくて黒目が正解なんですね~。


恐怖のあまりシャーロットは「アーッ!アーッ!」と大声をあげながら逃げますが、近所のひとに大音量でAVを観ていると勘違いされるのが怖かったので音量を下げました(笑)

 

ホラー映画あるあるですね(笑)


なんとかテントに帰りついたシャーロットですが、中に入るとどう見ても病院の一室にしか見えません。
振り切ったはずのジェユンだった『なにか』が立っています。


視聴者をカメラワークで驚かせるために直視するのが怖いのか、シャーロットは何度も横を向いたり正面を向いたりします。
すると、ジェユンだった『なにか』は腹部に大きな傷がある裸の人物に変わりました。


部屋の扉に向かうためにシャーロットが横にカニ歩きすると、裸の人物もそれにあわせてカニ歩きします(笑)
ここはコミカルでおもしろかったです!
裸の人物が近づいてきたので、シャーロットは開かない扉をたたいて助けを求めるのでした。

 

 

隊長腰を上げる~進化編


実働部隊と連絡が途絶えて、映像も届かなくなったことで混乱する隊長でしたが、現在のアクセス数は90万以上、目標の100万は目前です。
業を煮やしてついに自分で動くことにして、カメラを装着して病院に向かいます。
やっぱりアクセス数の亡者です(笑)

 

こうして炎上系YOUTUBERは見境をなくしていくんですね~(露骨なタイトル回収)。


先ほど廊下で気を失った運営側のメンバーが目を覚まし、部屋に取り残された仲間を助けようとしますが、クライマックス状況になったホラーで扉が開くわけがありません(笑)


『402号室』の開かずの扉を電動ノコギリ(?)で強引に開けようとしている2人に合流して助けを求めます。


この2人はのんびり扉開けの作業に集中していたので、事態が飲みこめていません。
そこで運営側メンバーはヤラセの件を明らかにして、今起こっていることはすべて本物の心霊現象だと説明しました。


そのとき、部屋のなかから扉をたたいて助けを求める声がします。
明らかにシャーロットの声なんですが、3人は「だれかいる……」とすっとぼけて気づきません(笑)


どうやらシャーロットが迷い込んだテント内の空間は開かずの『402号室』だったようです。
中にいるだれか(笑)を助けるために扉を壊して入ると、だれもいませんでした。


すると、たったいま入ってきた扉が消えてしまいました。

開かずの扉ではなく、だれも出てこれないトラップ扉だったんですね。


天井に水面があったり、謎の手に後ろから顔を触られたりというようわからん心霊現象が続いたあと、3人はジェユンと同じく黒目のなにかに転化して終わりました。


最後に残った1人――ポルターガイスト現象でKOされたメンバーが目覚めると、廊下で車いすに縛り付けられています。
必死で助けを呼びますが、他のみなさんはもう黒目のなにかに進化済みなのでムダです(笑)
部屋に引きずり込まれて終了、これにて全員進化終了です!


あ、隊長は……?
なんか隊長がどうなったのかぜんぜん覚えてないですけど、とにかく終了です!
アクセス数も100万達成ならずでした、残念!

 

 

まとめ感想


70分までぜんぜん怖くない度☆☆☆☆☆

ジェユンが黒目だけになって顔のドアップになったところです。
あそこは怖くてゾクっときました。

 

 

ドアップの顔芸飽きた度☆☆☆☆☆


終盤はほんとこればっかでした。
あそこまで多用されると飽きるわ!

 

 

女優かわいい度☆☆☆☆☆


出演された3人みなさん美人でよかったんですけど、他に出演履歴がなさそうなので素人なんですかね?
役名が実名のようですし……。

 

ルックスだけじゃなく、セクシー系で余裕たっぷりだったシャーロットがすぐにビビリはじめたギャップもかわいかったのでどこかで活躍していてほしいものです。

 

 

苦手なモキュメンタリーホラーにしては思ったより楽しめましたけど、顔面ドアップの顔芸はもういいです……。

やっぱり苦手感はなくなりませんでした!