音楽もの好きなんですど、フルコーラスやめてくんない……？
２０１３か２０１４年。アメリカ映画。
配給ワインスタインカンパニー（重要！）。
主演はキーラ・ナイトレイ。「パイレーツオブカリビアン」で一躍有名になった女優です。管理人はポンコツなので、ナタリー・ポートマンと見分けがつかないことがまれによくあります。
助演はマーク・ラファロ。MCUのアベンジャーズシリーズでハルクを演じています。
人気ロックグループ「マルーン５」のひとも出てるみたいです。
ワインスタインは映画業界屈指の大物プロデューサーだったひとで、過去にめちゃくちゃセクハラしまくった性獣パワハラオヤジらしいです。セクハラ抵抗運動「metoo」の原因になった人物で、２０２０年現在では業界から過去の存在すら抹消されかねないくらい嫌われている人物です。
あ、もう言いたいことはだいたい終わりました。
本作のジャンルは音楽ものです。
１００分くらいで終わります。
３０分くらいは歌を聞くシーンですので、ミュージカルアレルギーのひとは帰って、どうぞ！
――ネタバレ注意！――
手堅い度☆☆☆☆☆
いい映画です。ポップスが好きなひとならおすすめです。
かつてグラミー賞（アメリカのポップス界で最高の賞）を二度も受賞したほどの敏腕プロデューサー、ダン（マーク・ラファロ）は何年ものあいだヒットを飛ばせないどころか、新しいミュージシャンと契約を結ぶことすらできていなかった。
家族との関係は崩壊。
業界では落ちぶれた負け犬扱い。昼も夜もなく酔っぱらっており、大物プロデューサーとしての傲慢さだけが残っていて、新人ミュージシャンのデモ音源を聞いては「才能のないクズどもが！」とこきおろすだけの老害になり下がっています。
ダンは共同経営者のサウルに、クビを申し渡されます。
まあ、そりゃそうです。
永遠に酔っぱらって他人に文句つけるだけの生物なんですから。
妻と娘にも邪魔もの扱いされ、自分で作ったレコードレーベルからも追い出されました。
アルコール依存症の中年がビール代すら持ってません。
地下鉄に飛び込んで自殺するしかない。本人はそう思っていました。
ところが、その夜、自殺する前に最期に一杯飲みてえなと飛び込んだライブハウスで劇的な出会いをするのです。
それがグレタという無名のミュージシャンでした。
２人は共同でアルバムを作ることになり、お互いの人間関係も含めて影響を与えあっていき、すべてが丸くおさまります。
とても手堅いシナリオです。
あのね、フルコーラスはやめて！寝ちゃうから！
