スローテンポの前半がもたらす、衝撃の加速度!
2018年韓国映画。ジャンルはアクション。
暴力シーンがありますので苦手なひとは気をつけてください。
監督はパク・フンジョン。
主演はキム・ダミ。新人女優だそうです。
ネタバレ憲法違反案件です。ググる際にはご注意を!
ネタバレ食らうと、前半の地味なパートがたぶんめちゃくちゃつまんなくなります。
・序盤のかんたんなあらすじ
謎の施設から逃げ出した8歳の少女は、ある夫婦に発見されて引き取られます。
ク・ジャユンという新しい名前をつけられて娘として育てられた少女は成長し19歳の高校三年生になりました。幼少期の精神的ショックのせいか、ジャユンになる前の記憶は失っています。
ク一家は酪農農家を営んでいますが、家計は苦しく、父は病気がちで、母は認知症、ジャユンも休みの日には仕事を手伝っています。ジャユンもまた病気なのですがその手術費用がありません。
そんなとき親友のミョンヒがスター発掘番組への参加をすすめてきます。優勝すればたくさん賞金が出るのです。
ジャユンは歌がうまくて、かわいい(※わたしの見解ではありません。オーディション番組のひとが言ってました!)ので、予選を突破しました。
いよいよテレビ放送が始まる本選をむかえるわけですが、そこはさすがにアイドル大国の韓国、歌がうまくてかわいい(※しつこいようですがわたしの感想ではありません!)だけではスターになれないようで、特技を披露するように要求されました。
ジャユンは特技の手品を披露して拍手を浴びます。
それがトラブルの始まりでした。
テレビ放送されるとすぐに、謎の人物たちがジャユンに近づいてくるようになったのです。
「俺のことを知っているはずだ」と馴れ馴れしく接してくる若い男。
どうみてもヤクザにしか見えない自称タレント事務所の社長。
ジャユンは身の危険を感じる日々を送るようになりました。
ク家にミョンヒが泊りに来ていたある夜……ついに事態が動きだします。
自称タレント事務所の社長が武装した手下たちとともに襲撃してきたのです。
ミョンヒを人質に取られ、銃を突き付けられたジャユンはどうなってしまうのでしょうか!?
――ネタバレ注意!――
ジャユンそんなにかわいいですか……?度☆☆☆★★
いや、まあ、好みは人それぞれですからね。わたしは、ちょっとわかんなかったです。
韓国のアイドルってみんな美形じゃないですか……?
ただ親友のミョンヒにも「ちょっと顔のお直しが必要」と言われていたので、やはり絶世の美女扱いはされてません。
韓国アイドルと言えば整形の噂が絶えない闇の世界ですが、このセリフ、どっちの意味なんでしょうか?
アイドル業界が実は整形だらけということへの皮肉をこめたのか、もしくは、整形するのは当然という価値観が根付いていることの描写なのか、韓国の常識がわからない管理人にはわかりません。
文化の違いってやつですねー。
画面からにじみ出る低予算感☆☆☆☆★
後半は派手なアクションシーンの連続になります。瞬殺アクションだらけです。
「ジョン・ウィック」とか「96時間」とか好きならおすすめできます。
ただ予算が足りないのか、急にカメラがパンして決定的な瞬間を映さないことがあります。できるだけCGを減らしたいのでしょうか。
それでも「ここぞ!」というところではちゃんと見せてくれるので迫力はあります。カメラワークも工夫してるので飽きません。
ただ、せっかく超能力者同士のバトルなのに超能力要素が薄めで、怪力と超スピードに特化した描写です。
どっかで見たことありそうな格闘とどっかで見たことありそうな瞬殺銃撃が展開されます。周辺のものを念動力で飛ばしまくるとか、銃撃を念動力で防ぐとかそういうのを期待したんですけど……。
やっぱり予算なかったんすね~。
にやにやにやにや度☆☆☆☆☆
漫画とかアニメの悪役には、圧倒的実力差を確信している余裕感を出すためだと思うのですが、やたらとにやにやするキャラがいますよね。
本作もバトルシーンに入るとどいつもこいもにやにやします。
実写で悪役ににやにやさせすぎるとちょっとあれですね、余裕が表現されるというより、まぬけに見えてしまうんですね。
そんなにやにや合戦のなかでも、ジャユンのにやにやが優勝です!
にやにや時間が長いし、怖いし、途中からキモくすら見えてきました。
監督の狙いどおりでしょう。じつに嫌な、いいにやにやでした。
それにしてもジャユンが覚醒するシーンは鳥肌ものでした。いままでちりばめれていたピースが収束して謎が明らかにされる快感!
パート1って書いてあったのでパート2やる気まんまんです。つぎはぜひ超能力バトルも!