『ものがたりいちば』

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映画「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」ネタバレあらすじ感想

2018年イギリス・アメリカ映画
監督:デヴィッド・イェーツ
主演:エディ・レッドメイン

 目次です。好きなところから読めます。

 

序盤のあらすじ


1927年。
前作で捕らえられ、アメリカの魔法省に監禁されていた闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドがヨーロッパへ護送される途中で脱走して、側近たちとともにフランス・パリに拠点を築きます。


この脱走劇は全世界の魔法界に衝撃をもたらしました。
現在魔法界と人間界は互いに干渉しないことで平和を保っているのですが、『人間界を魔法族が支配するべき』という思想の持ち主であるグリンデルバルドを信奉する『純血の一族』たちには不満でした。


グリンデルバルドが世に放たれたとなれば信奉者たちの勢いが増し、現在の秩序が危うくなります。
そこで魔法省は闇の魔法使いと対抗する『闇祓い』を増やして戦力を拡充することにしました。


前作で事件を起こしたことで『外国旅行禁止』処分中の魔法動物学者ニュート・スキャマンダーも魔法省に呼び出され、処分を撤回する条件として、闇祓いになることを求められます。
闇祓いを務める『兄テセウス』や『兄の婚約者にしてホグワーツ魔法魔術学校時代の同級生でもあるリタ・レストレンジ』からも勧誘されるのですが、ニュートは魔法動物の世話で忙しいので断りました。


またニュートはホグワーツ時代の恩師であるアルバス・ダンブルドアの訪問を受けます。
ダンブルドアはパリに行きクリーデンスという魔法使いを探して保護するように求めてきます。
クリーデンスはある純血の一族の最後の生き残りであり、魔法界を支配するための鍵としてグリンデルバルドが利用する恐れがあるというのです。


「最強の魔法使いなんだから自分でやってください。ていうかグリンデルバルドを倒してくださいおねがいします」とニュートはごもっともな意見を述べますが、ダンブルドアにはぐらかされます(笑)


旅の準備を整えるために自宅に帰りかわいい魔法動物たちの世話をしていると、前作で出会って友だちになったジェイコブとクイニー・ゴールドスタインのカップルがアメリカからやってきました。
2人は結婚すると言うのですが、なんだかジェイコブの様子がヘンです。
結婚に反対するジェイコブにクイニーが魔法をかけて魅了していたのです。


魔法界には『マグル(非魔法族・人間)と結婚してはならない』という法律があり、マグルであるジェイコブは愛するクイニーが逮捕されて刑務所送りになるのを避けるために、結婚を反対していました。


逮捕を覚悟のうえで強硬に結婚したがるクイニーを「イカレてる」とジェイコブは思ってしまい、開心術の使い手であるクイニーがその心を読んでしまいました。
失望したクイニーは姉のティナに会うためにパリへ向かいました。


こうしてニュートはクリーデンスを探すために、ジェイコブはクイニーと仲直りするために、ワープポイントからパリへ飛ぶのでした。

 

 

クリーデンスを巡って


クリーデンスは『ある純血の一族』最後の生き残りとされていますが、本人はどの一族なのかわかっていません。
出自を探るあいだ闇祓いの目をくらますために潜伏していたサーカス団で半獣半人の美女ナギニと仲良くなり、騒ぎに乗じてともに逃げだしました。
かつて自分を養母のもとに届けた小間使いを探し当てたのですが、出自を聞く前にグリンデルバルドの側近がその小間使いを殺してしまいます。


前作でニュートと出会った闇祓いのティナは、クリーデンスの出自を知る闇祓いのユスフ・カーマと接触しますが、騙されて監禁されてしまいます。
パリについたニュートたちがティナの足取りを追い、救出しました。


前作で恋に落ちた2人の感動の再会のはずですが、ティナは「スキャマンダーさん」とよそよそしい態度です。
ニュートとリタが婚約したという誤報を知ったため怒っているのですが、なぜかニュートがぜんぜん事情を説明しないのでしばらく誤解は解けません(笑)


クリーデンスの出自を知っているはずのユスフですが、ウォータードラゴンの寄生虫にやられて意識不明になったうえに、目覚めたとたんに逃げてしまったので聞けずじまいでした。


いっぽう、イギリスでは魔法省の闇祓いがホグワーツを訪れ、ダンブルドアにグリンデルバルドを倒すように要請します。
しかしダンブルドアは「彼とは昔兄弟以上の仲だった」と思わせぶりなことを言って断りました。


ダンブルドアが動きだしたらニュートたちのやることがなくなってしまうので仕方ありません(笑)
魔法界のことを考えるなら最強の魔法使いであるダンブルドアは動くべきであり、不可解な理由でそれを断ったことに腹を立てた闇祓いが監視の魔術をかけました。

 

 

引き寄せられる魔法使いたち


フランス魔法省内に保管されているレストレンジ家の記録を読めば、クリーデンスの居場所がわかるとなぜか知ったニュートはティナとともに潜入することにします。
※このパート、なぜそういうことになったのかわかりませんでした。


国外旅行禁止処分中のニュートはポリジュース薬で兄のテセウスに変身し、魔法省に入りましたが、すぐ本人に見つかってしまいました。
2人はテセウスの追跡を受けましたが、ティナがかんたんに処理してくれました。
こんなに弱いテセウスがリーダーを務める闇祓いはグリンデルバルドに太刀打ちできるのでしょうか(笑)


保管庫にたどりついたので記録を探しがてらニュートは婚約の件の誤解を解こうとするのですが、もたもたしてなかなか事実を告げられません。
結局、ただの誤報であることと想いは変わらないことをティナに伝えたものの、時間を食ったせいでリタがレストレンジの記録を見に来てしまいました。


隠れていると、リタが「クリーデンスの秘密がレストレンジ家の墓地にある」と記録を読み上げました。
ニュートたちはリタと合流し、保管庫の番人から逃れて、墓地へ向かいます。

 

 

闇の集会


レストレンジ家の墓地でクリーデンス、ナギニ、ユスフ、そしてニュートたちが大集合しました。
ユスフが自分の素性を語るとともに、クリーデンスの出自も語ります。


セネガルの純血の一族出身であるユスフの母がレストレンジ家の当主と再婚したのですが、男児を産んで死亡しました。
愛する妻をレストレンジ家の当主に寝取られたうえに死なせられた父の「レストレンジが愛する者を殺せ」という遺言にしたがってユスフはクリーデンスを殺すために追っていたのです。


なぜならクリーデンスこそユスフの母とレストレンジの間に産まれた男児だからです!
そして死んだとされていたリタの弟でもあります。
血縁関係が複雑になってきましたが、べつに覚える必要はありません。
なぜならクリーデンスはレストレンジの息子ではないからです!


ユスフが復讐を遂げるためにクリーデンスを殺そうとすると、リタが「弟は死んだ。わたしが殺した!」と告白したのです。


昔、リタは生まれたばかりの弟とアメリカへ船旅をしましたが、自分を愛さなかった父が弟を愛したことに腹を立てて、他の女性が連れていた赤ちゃんと取り換えたのです。
船が事故に遭い、弟はその女性とともに海に沈んで死にました。
要するにクリーデンスが何者かは謎のままなのです。


同じ墓地で、グリンデルバルドが信奉者である闇の魔法使いたちを集めて大規模集会を開いていたので、ニュートたちもノリで参加してみることにしました。
そこにはグリンデルバルドに「マグルとの結婚を禁じる今の魔法界は間違っている」とそそのかされたクイニーもいます。
集会の噂を聞きつけてグリンデルバルドを捕まえにテセウスたち闇祓いもやってきました。


大勢の信奉者の前で、グリンデルバルドは自分の真意を語ります。
マグルが憎いから殺すのでもなく、劣っているから支配するのではなく、この先人間が引き起こす戦乱を止めたいのだと言って未来の戦争の映像を見せました。
戦闘機、戦車、そして最後には原爆の爆発……さすがの闇の魔法使いたちもこの破壊の凄まじさに恐れおののきます。
第2次大戦を起こさせないために、人間を支配するというのです。


グリンデルバルドが「会場に我々の仲間を殺す闇祓いがいる」とバラしたため、闇の魔法使いに襲われた闇祓いが返り討ちにして殺してしまいました。
正当防衛ですが、なにしろ証人のほとんどは闇の魔法使いですから関係ありません。
信奉者たちは闇祓いの横暴を各地で吹聴するために去っていきました。


残されたのは闇祓いとグリンデルバルドの側近、そしてニュートたちです。
グリンデルバルドがステージに円状の青い炎を出すと、側近たちがつぎつぎと炎を通り抜けてなかに入って行きます。
このとき側近の1人が忠誠心が足りなかったようで燃え尽きました(笑)
クリーデンスやクイニーもグリンデルバルドに忠誠を誓って、どこかへ去っていきます。


激しい炎になすすべもなく名無しの闇祓いたちは全滅しました。
ますます炎が激しさを増すなか、リタがほぼ自殺のような形で命を落とします。
ニュートたちは会場から脱出し、パリを焼き尽くしかねないほど巨大化した炎を、力を合わせて鎮めました。
グリンデルバルドの脅威を目の当たりにしたニュートは、テセウスに闇祓いとなることを約束するのでした。

 

 

クリーデンスの正体


終わりの始まりを目撃したニュートはイギリスへ帰り、ホグワーツダンブルドアを訪ねます。
グリンデルバルドからかすめ取ったマジックアイテムをダンブルドアに渡し「血の誓いがあるから戦えなかったんですね」と言いました。
最強の魔法使いダンブルドアが動こうとしなかったのは「互いに戦わぬ」と誓ったこの『血の誓い』のせいだったのです。


でも、パリにいてくれたら敵の大将グリンデルバルドも戦えなかったはずなので、ずいぶん楽になったはずなんですけど(笑)
ともかく、これでダンブルドアが自由に動けるようになり、闇祓いの戦力は極大化しました。
今回いっぱい名無しの闇祓いがお亡くなりになりましたが、あんなのもともといてもいなくても同じです(笑)


ところかわってオーストリアの古城で、グリンデルバルドがクリーデンスに真の出自を教えています。
なんとクリーデンスはダンブルドア家の末裔だったのです!
グリンデルバルドが最強の魔法使いアルバス・ダンブルドアを倒す鍵だと言っていたのはクリーデンスもダンブルドアだからでした……。

 

 

感想まとめ

グリンデルバルドにがんばってほしい度☆☆☆☆☆
グリンデルバルド様、どうか第2次大戦を回避し、我々野蛮なマグルをお救いください……。

 

ちょっとギャグぽかった度☆☆☆☆☆
墓地での真実告白合戦のことですが、ユスフがいっぺんに情報を出してきて、それをすぐにリタが否定して……という流れが駆け足すぎて茶番っぽく見えました。
もっと早めに「クリーデンスがレストレンジ家の嫡男では?」と思わせといてくれたら、驚きもあったかもしれません。
変な寄生虫でユスフがぶっ倒れるシーンあたりで教えてくれておいたらごちゃつかなかったのに、と思います。

 

リタの秘密度☆☆☆☆☆
リタは劇中では「いつも泣いててうるさいから取り換えた」と言っていましたが、あれは嘘で、自分を愛さなかった父への復讐だと思います。
最後の「愛している」を明らかにニュートに向けていたように見えました。
とすると、雑誌の件は誤報じゃなくて、リタが嘘を記者にリークして書かせて、ニュートとティナを別れさせたのでしょう。
でも別れさせたものの、自分がテセウスと婚約しちゃってたからなんにもならなかった、と(笑)

以上です。