『ものがたりいちば』

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映画「きみと、波にのれたら」の感想

2019年日本映画
監督:湯浅政明
主演:片寄涼太

 

 

 

序盤のかんたんなあらすじ


大学入学をきっかけに海辺の町で一人暮らしを始めたひな子は、近くの海岸でサーフィンをして暮らしている。


悪質なユーチューバーたちが廃ビルで違法に打ち上げた花火のせいでひなこの住むマンションが火事になり、逃げ遅れたひなこは屋上に追いつめられてしまう。


そこへ消防士の港がはしご車で現れ、無事救出する。
2人はすぐにお互い惹かれあい、交際を開始した。


ところが、冬のある日、1人でサーフィンに出かけた港は海難事故にあった人を助けようとして自らが帰らぬ人になってしまった。


悲しみにくれて日常生活も手につかないひな子だったが、かつて港と2人でよく歌った歌をくちずさむと、なんと水の中に港が現れた!


それからはいつも水を持ち歩き、自分にしか見えない港に話しかけるひな子を周囲は心配の目で見守るのだった……。

 

 

―――ネタバレ注意!―――

 

 

 

水の表現多彩度☆☆☆☆☆


サーフィンがテーマですから波乗り用の水がいっぱい出てくるのは当然ですが、他にも川や消防車の放水、コップからこぼれる水、ドリップで沈んでいくコーヒーなど、とにかく日常にある水をこれでもかと描いています。
ひな子がやたらと水をこぼしていたのも水を描くためでしょう(笑)

 

 

あの歌聞き飽きた度☆☆☆☆☆


序盤のリア充爆発からの港の死まではある程度想像がつく展開でしたが、中盤以降同じ歌を何度も聞かされるハメになるとは思いませんでした(笑)


トラックの事故現場で歌い始めたひな子を目撃したワサビくんの恐怖は想像に難くありません……。


目の前で人が死んでるのにポップで明るい曲を歌い始めるとか、完全に精神を病んでるとしか思えないでしょう。
周囲のひとのひな子への心配度が低すぎると思います(笑)

 

 

監督のユーチューバー好き度☆☆☆☆☆


同じ湯浅監督の手がけたNetflixのアニメ「日本沈没2020」にもユーチューバーが出てきました。


今作では悪質な炎上系ユーチューバーが悪役で出ているだけでしたけど、1年後の公開である「日本沈没2020」ではまっとうなカリスマユーチューバーで主要キャラでした。


湯浅監督のなかでユーチューバーの存在感が大きくなっているのでしょうか(笑)
そういえば人物の絵柄が独特なことも「日本沈没2020」と共通しているように思えます。


一見現実的っぽく始まるのに、なんの説明もなく魔法が出てくることもやはり似通っています。
アマゾンビデオではジャンルのところに「ロマンス、SF」と表記してありましたが、SFではないだろw

 

 

出会ってからすぐに港が子どものときのエピソードをほのめかす、ほのめかすというかはっきり話しているのに、ひな子はまったく聞かずにスルーです。
終盤の展開のためにわざと聞き流すひな子がおもしろかったです(笑)