『ものがたりいちば』

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「そらのレストラン」の感想


伊右衛門のCMみたいな雰囲気の映画。

 

2019年日本映画。ジャンルは日常系?
監督は深川栄洋
主演は大泉洋
ネタバレされて困る要素はとくにありません。

 

 

・序盤のかんたんなあらすじ
舞台は北海道。


10年前、牧場を営む亘理(わたり:大泉洋)のもとに突然謎の美女こと絵(本庄まなみ)が現れ、牧場で働かせてほしいと言う。


なんでも雑誌で特集された「海の見せる牧場」に憧れてきたというのだ。
人を雇う予定のない亘理は「俺と結婚したら働けるよ」と冗談で返すのだが、こと絵は承諾してしまう。


それから10年後、2人はほんとうに結婚して娘も生まれ、幸せな家庭を築いていた。

 

亘理には牧場の仕事以外に熱中していることがあった。
近所に住む腕のいいチーズ職人の大谷からチーズ作りを学んでいるのだ。


何年も通い詰めて教えてもらっているのだが、一度も満足できるチーズを作れないでいる。


そんなある日、村に現れた有名なシェフと亘理と農家仲間たちは仲良くなり、村の農家たちが作った食材を使った料理をごちそうしてもらった。


日ごろからうまい食材を作っているという自負はあったが、シェフの料理は格別にうまかった。


感動した亘理たちは村のみんなにもこういう料理を食べさせてあげたいと考えるのだが、残念ながら村にレストランはない。


そこでシェフに協力してもらってレストランを開店することにした。


亘理たちはさっそく動きだし、トントン拍子で話は進み、開店日も決まった。
しかしそのとき、亘理のチーズ作りの師匠大谷が病に倒れ亡くなってしまうのだった……。

 


――ネタバレ注意!――

 

 


結局謎は謎のまま度☆☆☆☆☆
この映画で最大の謎は、開幕でこと絵が初対面の亘理と結婚を決意したのかということです。


2時間見逃さないようにがんばってヒントを探してみましたが、わたしにはわかりませんでした……。


いちおうの解釈としては、こと絵が「海の見える牧場で働きたい」と牧場に現れたのが雪の積もる真冬で、そのときは海が見えなかったのです。


それで、美しい景色が見られる春を待つために……
結婚はしないわな(断言)。


出会いとしては劇的でいい引きになってるんですけど、さすがに「とくに理由はありません。気分です」ではちょっと……。


現実ではそういうこともよくある話でしょうが、物語に「なんとなく」はよろしくないんじゃないでしょうか。

 

 

微妙な長さ度☆☆☆☆★
上映時間は126分とまあふつうの範囲内なんですけど、いかんせん師匠の突然の死以外にたいした事件もなく淡々と話が進んでいくので、長いと感じてしまいました。


シェフとの出会いからのレストラン作りへ、という中盤までの流れはテンポよく楽しく観られるのですが、師匠が死んで以降の1時間がかなりだるいです。


感動シーンみたいなのが連続する場面があり、それも展開が同じで飽きがきました。


ストーリーは単調だし、110分くらいでよかったんじゃないかな、と思いました。

 

 

田舎へのノスタルジー度☆☆☆☆☆
草原、田んぼ、田舎の家、草と土の匂いがしてきそうな懐かしさを覚えました。
田舎の風景が好きなひとは楽しめるでしょう。


まあ、わたしは田舎に住んだことないんですけどね(!)。

 

シェフの作る料理や風景はきれいですので、目の保養をしたい方にはおすすめです。