戦地で出会ったスパイ同士のエロい関係は、どういう結末を迎えるの!?
2016年アメリカ映画。
監督は「バックトゥザフューチャー」などのロバート・ゼメキス。
主演はブラッド・ピット。
助演女優はアカデミー受賞のマリオン・コティヤール。
カテゴリーは第二次大戦中のスパイ(工作員)ものです。
ネタバレ憲法違反案件ではありません。
できれば事前情報をいれずに観たほうがいいですが、ネタバレされたら魅力ゼロというたぐいの作品ではないので、安心してググってください。
↓こんな人におすすめ
・ブラット・ピットのファン。
・マジメな戦争映画が好きなひと。
・男女の探り合いみたいな会話が好きなひと。
・エロい美女の魅力を堪能したいひと。
↓こんな人におすすめできないので、帰って、どうぞ。
・「007」や「ミッションインポシッブル」みたな痛快スパイアクションを期待するひと。
・グロい戦争ものが好きなひと。
あらすじ
第二次大戦中、カナダ軍中佐マックス・バタン(ブラピ)はナチスドイツ占領下にあったモロッコのカサブランカに単身潜入し、ナチスの高官を暗殺する危険な任務についた。
現地協力者はマリアンヌというフランス人の美女。
マリアンヌは数か月前からカサブランカに潜入してドイツ高官の信頼を得ていた。
マックスとマリアンヌは、夫婦という設定をよそおって危険な暗殺任務を開始する。
やがて二人は仮面夫婦という設定をこえて、愛し合うようになるのだった……。
戦地からロンドンに帰還したふたりは結婚して子供をもち、幸せな家庭を築きはじめる。
ところが、ある日連合国軍の司令部に呼び出されたマックスに驚愕の事実が告げられる。
それは「妻マリアンヌにドイツのスパイ疑惑がかけられている」というものであった。
マックスは妻の無実を証明するために動きだす。
なぜなら、マリアンヌがスパイと判明すれば、軍の規則により、彼自身の手でマリアンヌを処刑しなければならないからだ。
果たしてマリアンヌは無実なのか、それともマックスは騙され続けていたのか、愛と真実をめぐる戦いが今はじまるのだった……。
――ネタバレ感想注意!――
ネタバレ感想
マリアンヌエロすぎ度☆☆☆☆☆
マリアンヌ本人がスタイルのいい美人ということもありますけど、TPOをわきまえた、多彩な衣装チェンジも魅力的です。
ドイツ勢力との人脈を築くためのカサブランカシーンでは、肌もあらわなナイトドレス姿。
マックスと結婚してロンドンに住むようになってからは清楚な若奥様ふうの姿。
また寝室では思わずむしゃぶりつきたくなりそうなセクシーなランジェリー姿。
男目線からはそんな感じですが、女目線でもおしゃれに映ると思います。
アカデミー賞の衣装部門にノミネートされたそうです。
こんな女になら騙されてやってもいいかな、という説得力がひしひし伝わってきます。
完全にスパイですね、こりゃ。
でも中年が20代を演じるのはそうとうがんばりしましたね……映像編集者が!
ブラピなんて50歳超えてたんじゃないでしょうか……。
マックス・バタン中佐が破った規則の数を数えろ!度☆☆☆☆☆
マックスは愛するマリアンヌの嫌疑を晴らすために軍の規則を無視しまくります。
しかも、司令部中佐という立場を私的に利用して。
偽命令をでっちあげて若いパイロットを死に追いやったり、勝手に航空機をつかったりします。
射撃の名人でもあるので、自分に都合のわるいやつを射殺しまくります。
そのせいで敵味方問わず何人もの人間が死ぬことになります。
ナチスドイツに勝つためでも、罪なき民衆を助けるためでもありません。軍人としての責務を果たすためでもありません。
連合国軍将校という立場で、こんな身勝手なことをやっちまってどうすんの?
正直、物語が進むごとにマックスを応援する気持ちがどんどん減っていきます。
戦争っていやだねぇ……。
さすがの上品度☆☆☆☆☆
戦争もの、戦時中もの、といえばとりあえず派手でグロい描写しとけばウケんだろ、みたいな風潮が生まれたのはいつのことなんでしょうか。
砲撃をうけて弾けとぶ手足、腹を切り裂かれてもろんと露出する大腸。
戦争の悲惨さ、暴力の理不尽さをアピールする材料としてグロ描写は必要という考えはわかりますし、わたしも大いに同意するところであります。
ですが、やりすぎれば下品になるというもの。
立て続けに見せられれば飽きもします。
本作は何人も人が死にますが、グロさはとても低いです。
さすがはロバート・ゼメキス!
内臓とかちぎれた体のパーツとかが怖い人でも安心してみてください。
簡単な補足情報(スキップ推奨)
ブラット・ピットのスパイものといえば「Mr.&Mrs. スミス」(2005年アメリカ映画)があります。
当時人気の絶頂にあったアンジェリーナ・ジョリーとのダブル主演という形。お互いにスパイであることを隠しながら生活する夫婦の映画です。
スパイものというよりアクションありのラブコメって感じでした。
ポテチ片手に軽い気持ちで観れますが、あまり印象には残ってません。
古い映画ですしおすすめはしません!
ブラピは中年期あたりから第二次大戦ものへの出演が増えていきます。
「イングロリアス・バスターズ」「フューリー」など、どれもナチスドイツに敵対する役です。
「イングロリアス・バスターズ」(2009アメリカ映画)はタランティーノ監督によるナチス狩り部隊(バスターズ)を描いたストーリーで、架空戦記ものです。
ブラピは有能ですが過激で暴力的なバスターズの隊長をかっこよく演じています。
めちゃくちゃおもしろいですけど、実話ではありません。
「フューリー」(2014アメリカ映画)は戦車映画です。
ドイツ軍が誇った最強戦車に低性能の戦車で挑む、米軍戦車長の役を演じています。
戦車マジこえ~……って気分になります。
本作「マリアンヌ」でも、やはりドイツと敵対する役を演じています。
なにかこだわりがあるのでしょうか?
なお、本作は実話にもとづいた作品ではないようです。
わたしはスパイアクション映画と思って見始めたのですが、いい意味で裏切られました。
戦時下の複雑怪奇な理不尽さを知りたい方には、おすすめです!
ただ、主演男優女優が20代を演じる年齢じゃないよなwww