「ジョン・ウィック:チャプター2」の感想
最高峰、瞬殺アクションのアップグレード!
2017年アメリカ映画。
監督は前作に引き続きチャド・スタエルスキ。
主演も引き続きキアヌ・リーヴス。
残虐描写だらけのため、苦手な方はご注意ください。年齢制限もあります。
前作のヒットを受けて、なんと予算が倍増!
おかげで前作の骨太瞬殺アクションのレベルはそのままに、さらに豪華になりました。
ちなみに八百長問題で強制引退を食らった元大相撲力士の「山本山」が殺し屋役で出演しています。
ネタバレで魅力が損なわれるとは思いませんが、いちおうご注意ください!
・序盤のかんたんなあらすじ
主人公のジョン・ウィックは、かつて闇の社会で恐れられた伝説の殺し屋だった。
前作でロシアンマフィアのボスであるタラソフ親子を殺し、愛犬の仇をうったジョンは、再度殺し屋稼業から足を洗おうとしたのだが、そこに望まぬ来客が訪れる。
その来客サンティーノ・ダントニオは旧知の仲で、イタリアンマフィアのボスである。サンティーノはジョンが復帰したという噂を聞いて、仕事の依頼に来たのだ。
当然、ジョンは断ろうとする。
そもそもタラソフファミリーを潰したのは犬を殺されたことへの復讐であり、殺し屋に復帰したわけではないのだ。
しかし、サンティーノは『誓印』を持ち出す。
『誓印』とは、殺し屋の世界を取り仕切る『コンティネンタルホテル』が決めた掟のひとつで、絶対に断ることが許されない誓いなのである。
それでも断ろうとしたジョンだったが、サンティーノはジョンの家を焼き尽くす。
亡き愛する妻との思い出がつまった家を……。
ジョンは『コンティネンタル』の支配人であり親友でもあるウィンストンに相談するが、ウィンストンにすら『誓印』に逆らったお前が悪いと言われてしまう。
本来なら殺されてもおかしくないほどの掟破りだからだ。
ジョンはしぶしぶサンティーノの依頼を受けることにした。
サンティーノの依頼内容は、父からダントニオファミリーの最高権力を譲られた実の姉ジアナの殺害だった。
ジョンは『誓印』を果たすために、今度こそ殺し屋稼業から足を洗うために最後の仕事を果たすために、ローマに飛ぶのであった。
――ネタバレ注意!――
強化されたファンタジー度☆☆☆☆☆
前作は言ってしまえば、愛犬を殺された凄腕暗殺者がロシアンマフィアを壊滅させるという単純な復讐劇でした。
しかし本作は、なにやらファンタジックな『コンティネンタル』の要素が増えています。
前作ではうっすらとしか明らかにされなかった『コンティネンタル』という組織はいわば暗殺ギルドのようなものです。
会員は各地でサポートを受けることができて、『コンティネンタルホテル』を安全なセーフハウスとして利用できます。
けれども厳しい掟があり、掟破りは厳罰に処されます。
万全のサポートと厳しい掟。
このアメとムチで、なにをしでかすかわからない無法者たちをコントロールしているのでしょう。
たとえば『コンティネンタルホテル』には、ソムリエが常駐しています。
もちろんこのソムリエがおすすめするのはワインではありません。銃器や刀剣類です。
仕事で傷ついてもホテルに逃げ込めば医者の手当てをうけられますし、追手からもかくまってもらえます。
謎めいた組織『コンティネンタル』が想像以上に大きな力を持っていることが明らかになります。
う~ん。このファンタジーはいいファンタジー!
強化されたアクション描写度☆☆☆☆☆
敵がほぼザコキャラだった前作とちがって、本作では多数の凄腕殺し屋との対決が描かれます。はい、中ボスです。
瞬殺アクションばかりの繰り返しだと飽きかねないのですが、同業者との白熱のバトルもたっぷり見せてくれます。
またその強敵たちも個性豊かで、戦う場所も多彩です。
古代ローマっぽい遺跡、最先端のダンスミュージックを流すナイトクラブみたいなところから、地下鉄駅、美術館などなど多種多様のロケーションで、視覚的に飽きません。
予算が増えたことが画面から伝わってきます!
え?やらしい話すんな?
続編に期待度☆☆☆☆☆
この記事を書いたのは2020年11月なのですが、すでに続編「ジョン・ウィック:パラベラム」が2019年に公開されています。
残念ながら管理人はこの時点ではまだ観ていませんが、すぐにでも観たいと思います。
これほど続編に期待が持てるのは「ボーン・スプレマシー」以来かもしれません。
あ、すぐ観よ。
映画あるあるネタなのですが、ヒット作の2作目は高確率でつまらないという説があります。
だけど、本作は単純にパワーアップした稀有な例です。
超おすすめです!
前作『ジョン・ウィック』と次回作『ジョン・ウィック:パラベラム』の感想もありますのでよろしければどうぞ。
パラベラムのほうには全編あらすじもあります。