『ものがたりいちば』

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映画「星の王子ニューヨークへ行く2」ネタバレあらすじ感想

アマゾンプライムオリジナルビデオです。

2021年アメリカ映画
監督:クレイグ・ブリュワー
主演:エディ・マーフィ

コロナパンデミックのせいでお蔵入りになりかけた不遇作品の感想を、アマゾンさんへの感謝とともに送りたいと思います!

 目次です。好きなところから読めます。

 

序盤のあらすじ


前作で自分の愛を求めて渡米し、最愛の人リサをザムンダ王国に連れ帰ったアキーム王子は、30年でリサとの間に3人の子をもうけて幸せな暮らしを送っています。


ハンバーガーレストラン『マクダウェルズ』を経営するリサパパもザムンダに移住して、店舗経営に精を出しています。
マクダウェルズはあいかわらずマクドナルドのパクリを続けていました(笑)


30年経ちましたが、ザムンダの風習はあまり変わっていません。
王族は花びらの上を歩く、という風習も健在なので、花びら撒き係がいます。


平穏な生活を謳歌しているように見えるザムンダですが、1つ問題を抱えています。
それは隣国ネクスドリアとの緊張関係です。
ネクスドリアは軍事独裁国家で子どもを兵士にする野蛮な側面を持っています。


その指導者イジー将軍が宮殿を訪れ、アキームにお互いの子どもを結婚させて同盟を結ぼうと提案してきました。
しかしイジーの息子は特大級のアホで、到底王家の後継者にはできません。


ジーには娘もいるのですが、じつはアキームの3人の子どもはすべて女なのです。
ザムンダの法律では王位継承権を得る資格があるのは男子だけと定められているので、じつはザムンダは王位断絶の危機にあります。


それを知っていてイジーはアキームを脅しに来たのでした。
強い統治者であった現国王が死ねば、後継者も持てない弱いアキームが王になります。
そうなればアキームを暗殺して国を乗っ取る、というようなことをイジーはほのめかして帰りました。


余談ですが、イジーの姉は前作で婚約者としてアキームの言うことをなんでも聞くように育てられた女性で、アキームの命令のせいで30年間ケンケンしながら犬の真似をし続けています。
ははは、おもしろーい(真顔)


この事態を受けてアキームは父王の呼び出しを受けました。
健在とはいえ老齢の王は耄碌したのか、あからさまに怪しい呪い師の言いなりになっています。
呪い師いわく、じつはアキームには落とし子がいて、しかもその子は男なのです。


妻のリサ以外の女性とまぐわったことなどない、とアキームは否定するのですが、じつはこれには裏がありました。
30年前、親友のセミとともに渡米したアキームは、手始めにクイーンズのナイトクラブで花嫁候補を物色したのですが、そのときにクスリを盛られてある女性と一夜をともにしていたのです。


つまり、デートレイプされたのです!!!
王子がレイプされたとなれば他国では大問題ですが、ザムンダは性犯罪フリーダムの未開な国なので無問題です(笑)


ともあれ後継者たりえる男児の存在を知ったアキームはその子を王家に迎え入れるために、親友のセミとともにふたたびニューヨークに赴くことになりました。


と、そのまえになぜか現国王の生前葬儀が大々的に行われることになります。
国王はそのセレモニーの最中、安らかに息を引き取りました。
なんの意味があるのかようわからんくだりです(笑)
こうしてアキームは王位を継ぐのでした。

 

 

―――ネタバレ注意―――

 

 

 

殿下はちんけなダフ屋


さっそくニューヨークのクイーンズに飛んだアキームたちは息子ラベルのもとに赴きました。
31歳のラベルは母と叔父に育てられ、現在は路上でチケットを転売するダフ屋を生業にしています。


アキームがザムンダに王子として来るようにと命じても、生まれ育ったクイーンズに愛着のあるラベルは拒否しました。
ところが、セミがわざとらしく札束や金の延べ棒をチラつかせると態度が一変、急にやる気を出します。


金にものをいわせて人をコントロールするザムンダの風習が健在のようでなによりです。
現王妃のリサも金に釣られて嫁いだのですから(笑)


さっそく宮殿で両家の顔合わせ(?)が実現しました。
いきなり登場した年の離れたお兄ちゃんにアキームの3人の娘はそれぞれ違った反応を見せます。
次女は無関心、三女は好意的ですが、長女のミカだけは露骨に反発しました。


というのもミカはずっと自分が王位を継ぎたいと思い、強い統治者になるための努力を重ねてきたのです。
なのになんの準備もできていないぽっと出の兄がただ男というだけで王位継承者になることが不満なのでした。


ニューヨークの下町で貧乏暮らしをしていたラベルの一家は、豪勢な宮殿暮らしを満喫します。
とくに気に入ったのは、やはり入浴係でした。
この国の入浴係は性処理をかねた性奴隷です。
30年経ってもこの未開な制度は変わってないんすね~。


王位継承者が定まったので、さっそくイジー将軍がやってきて自分の娘と結婚させようとします。
暗殺を恐れるアキームはこの話に同意しました。


ジーの娘はスタイル抜群の美人で、当人のラベルはルックスに満足しますが、いざ会話してみると男の言いなりになるようにしつけられた退屈な女でした。
じつは、ラベルは王室付きの美容師ミレンベと恋に落ちつつあったのです。


ミレンベはいつか自分の店を持ちたいと願っているのですが、ザムンダでは女が商売をすることが法律で禁じられているそうです。
アメリカでは考えられない不遇な状況にラベルは深い同情を示します。

 

 

ライオンのひげ剃り


正式に結婚する前に、ラベルは王子としての資質をテストされることになります。
王家の歴代王のことを学んだり、武術の訓練をしたり、とさまざまなことを試されますが、目玉は勇敢さのテストです。


王の継承者として認められるためには、ライオンのひげを切らなければならないのです。
無理っしょw
アキームは1発でやり遂げたと主張しておりますが、嘘くさいです(笑)


他のテストには合格したラベルもこの無謀なテストには挑むことすらできません。
すると腹違いの妹ミカが助力を申し出ました。
当初は反発していたミカですが、王子として懸命に努力を積むラベルを兄として継承者として認めたようです。


2人は竹の檻をつくって、ライオンのひげ剃りの準備をしました。
竹の檻のなかに逃げこんだラベルは、竹が折られる危ない場面もありましたが、隙間からひげを切るという頭脳プレイで見事試練を突破します。
なんで竹のハンドメイドなんだよw
ふつうに鉄の檻を使えばいいだろw


無事後継者の資格を得た後は、いよいよ婚礼の時です。
しかしラベルはイジーの娘と一生を過ごす気になりません。
すでに美容師のミレンベを愛しているのです。


そのことを父王アキームに伝えますが、暗殺を恐れるアキームは結婚を中止しようとはしませんでした。
これにうんざりしたラベルは家族とミレンベを連れて王室専用機を盗んでアメリカに帰国してしまいます。
この裏切り行為に激怒するアキームを、リサは「昔のあなたの父王のようね」とたしなめました。


婚約破棄となればイジー将軍が攻めてくることは時間の問題です。
国王陛下アキームは国家の危機に守りをセミ丸投げして(笑)、単身ニューヨークへ飛ぶのでした。

 

 

星の王ニューヨークへ行く


国王不在の宮殿にイジー将軍の軍団が攻めこんできます。
でもべつに大した武装もなく数も少なかったので武術の達人であるセミと3人娘がかんたんに叩きのめしてやりました(笑)


ジーを地面に這いつくばらせたミカは、今度から話し合いで問題を解決することを了承させ、見事国際紛争に決着をつけました。
王様いらねーなこの国(笑)


いっぽうニューヨークでは駆け落ちした(?)ラベルとミレンベが下町のボロ教会で結婚式を挙げようとしています。
そこに駆けつけたアキームが結婚を思いとどまらせようとするのですが、ラベルに説得されて考え直しました。


愛し合う2人の姿に、かつての自分とリサのことを思いだしたのです。
かつて国を変えると意欲に燃えていたのに、暗殺に怯え、頑固になっていたことを反省しました。


いや、もしかしたら国の防衛を押し付けられたミカがイジーを叩きのめして話をつけ、暗殺の危険がなくなったことを知っているからかもしれません。
この王様チキンやな~(笑)


というわけで一転して2人の結婚を祝福し始めるのですが、今度は花嫁のミレンベが結婚式に反対し始めます。
ザムンダにいるラベルの妹たちも結婚式に出るべきだと言うのです。


ラベルとしてはクイーンズの人々にも祝福してほしい、というわけでアキームがクイーンズの関係者を全員ザムンダに招待しました。
金にものをいわせるのはザムンダの風習ですから(笑)


帰国したアキームは国際紛争を解決したミカの手腕を認め、法律を変えて、王位継承者に据えると告げました。
ついにザムンダ王国に変革の時が訪れたのです!


あとは性奴隷の制度をなんとかしてもらえると国民としては助かるんですけどねー。
というかミカのほうが有能っぽいのですぐ禅譲することをおすすめします(笑)


結婚したラベルとミレンベはザムンダ駐米大使として、クイーンズで暮らすことになりました。
めでたしめでたし!

 

 

一夫一婦制の男児継承は無理がある度☆☆☆☆☆


側室を設けないとすぐに詰みそうです。

 

 

同窓会度☆☆☆☆☆


まんまです。
30年前に前作を観たひとには懐かしいメンツでしょうが、わたしは前作を観たのが昨日なのでとくに懐かしくはありませんでした(笑)

 

 

『星』要素がどこにあるのかわからない度☆☆☆☆☆

星の王子ニューヨークへ行く2』というタイトルなんですが、星がどっから出てきたのか不明のうえに、今回アキームは王位を継いで『王』になってからニューヨークへ行きました。
まあ一応ラベルがぎりぎり王子になってからニューヨークに帰りましたから、タイトルが間違っているとは言えませんけど。

 

それでも前作最大の謎だったタイトルの『星』要素がどこにあるのか、という点は今回もまったく明らかにされませんでした!
以上です。

前作の感想もありますので、よろしければどうぞ。

 

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