崩壊しゆく貴族社会の最後の輝き。
2019年イギリスアメリカ合作映画。
監督はマイケル・エングラー。
主演は……主演とかあるのこれ?
元々はテレビドラマです。
ドラマの賞をいっぱい取った名作です。
本作はファイナルシーズンの後日譚となっております。
ダウントン・アビーという邸宅で生活する英国伯爵家の一族とその使用人たちの年代記を描いたシリーズです。
わたしはイギリスの貴族社会が好きなので、とても楽しめました。
・序盤のかんたんなあらすじ
貴族社会の終焉を迎えつつあるダウントン・アビーに、なんと国王夫妻がお泊りにくることになりました。
伯爵家の一族も、使用人たちもおもてなしの準備でてんてこまいになります。
邸宅のある小さな村も大騒ぎです。
なにしろ粗相でもやらかせば国中の笑いものになっていまいます。
国王夫妻の行幸を乗り切ってダウントン・アビーに平穏な日々は戻ってくるのでしょうか?
キャラ多すぎ度☆☆☆☆☆
とにかく膨大な数の登場人物が出てきますからドラマ版を観ていないひとにはちんぷんかんぷんでまったくわからないと思います。
というか、ドラマを最後まで観たはずのわたしもけっこう忘れてて「このひとだれやねん」状態でした。
キャラの再説明とかもないので、最後まで思い出せない人物も多々。
ファンサービスの企画なので、多くのキャラを出さなければなりません。
だから正直ひとりひとりに割かれる時間は短かったです。
懐かしむ程度ですね。
貴族社会の儀礼あいかわらずわからない度☆☆☆☆★
晩さん会のシーンで舞い上がった給仕の下僕が国王陛下に話しかけてしまって場が凍り付くんですが、やっぱダメなんですかね。
やらかした下僕としてはいちおう国王の疑問への返答のつもりだったんですけど、まあダメですよね。
中世だったらクビですかね?
失職って意味じゃないほうの……。
「下僕」ってワード現代日本じゃまず使わないのでびっくりしますけど、正式な役職名です。
奴隷と似たような意味と勘違いしている無知なやつがときどきいますが(かつての自分です!)、意味は「男の使用人」です。
下僕→従者→執事の順で偉くなるようです。
どのランクから陛下に話しかけていいのかさっぱりわかりません。
やっぱり平民じゃダメかな~。
コスプレ度☆☆☆☆☆
歴史ものといったらやっぱ華やかな衣装ですよね。
晩さん会や舞踏会に臨む貴族たちの煌びやかな衣装はみものでした。
つっても20世紀前半のイギリス紳士淑女なので、普段着は現代とそう変わりませんけど。
どうせ男性はスーツだし。
いやあ、懐かしかったです……。
まあ一見さんはお断りですね~。
一見さんじゃないわたしもドラマを観たのがずいぶん前でかる~くお断り状態になりました(笑)。