『ものがたりいちば』

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映画「ヲタクに恋は難しい」ネタバレあらすじ感想

2020年日本映画
監督:福田雄一
主演:高畑充希山崎賢人

原作ファンも未読者も困惑する映画の感想でーす。

 目次です。好きなところから読めます。

 

前置き(スキップ推奨)


いきなりですが、わたしは重度のミュージカルアレルギー持ちです。
この作品をミュージカルだと思っていなかったので、間違えて1曲目のシーンをすべて見てしまい、ものすごくストレスがたまりました。


よって、2曲目以降すべてのミュージカルシーンを飛ばしたところ、1時間ちょっとで終わってしまいました。
精神衛生を守るって大事ですからね!
この映画はストーリーが薄いです。


ミュージカル映画のストーリーが薄くなるのは、上映時間を歌とダンスに割いているわけですから必然だと思います。
わたしがミュージカル映画を嫌いな理由は、作り話を真剣に聞いてやってるのに、ストーリーの必然性もなく唐突に歌って踊るという遅延行為に腹が立って憤死しそうだからです。


「あ、これただの作り話だったわ」
と没入感を阻害され、現実に引き戻されるのも好きじゃありません。


とはいえ歌手やバンドがテーマの作品で、楽曲を演奏するシーンにはべつに腹が立ちません。
そりゃ歌手が主人公なんだから歌うよなぁ、という納得感があるからです。
まあ「早く終わんねぇかな……フルコーラスだけはほんとやめて!」くらいには思いますけど(笑)


これはわたしが個人的にミュージカル映画を嫌っている理由であって、ミュージカル映画自体を批判する意図はいっさいございません。
 

 

序盤のあらすじ


井脇ノブ子みたいなピンク色のスーツを着た百瀬成美(ももせなるみ)はイベント企画会社(?)に転職したばかりです。
すごいですね『百瀬成美』が一発で変換できました!
この作品(原作)の認知度はかなり高いんですね~。


職場で幼なじみの二藤宏嵩(にふじひろたか)とばったり再会します。
残念ながら『宏嵩』は変換候補にすぐ出てこなかったので、1字ずつ変換しました。
IMEにクセがつくのが嫌なので以後ヒロタカと呼称させていただきます。


「まだコミケとか行ってんの?」
ヒロタカのこの言葉は成美にとってNGワードです。
成美は重度の『ヲタク』なのですが、とある事情で会社の同僚に自分がヲタクだとバレたくないのです。
さっそく成美は仕事終わりにヒロタカを飲みに誘い、釘をさすことにしました。


ヒロタカはイケメンですが、こちらも『廃人クラス』の重度の『ゲーヲタ』です。
居酒屋で2人でモンハンやってます(笑)
廃人クラスのゲーヲタって、トイレに行く時間すらも惜しむペットボトラークラスじゃないんですかね?
まあいいや(笑)


成美はアニヲタ、ヒロタカはゲーヲタ、ジャンルは違えどお互いヲタクということで、人の目を気にしなくてよくなった成美はとたんにヲタク用語を連発します。
なんか重度のヲタクというより、覚えたばかりの用語をやたらと使いたがる初心者ムーブに見えるんですけど(苦笑)


成美がヲタクを隠したい理由は、前に付き合っていた恋人とは社内恋愛で、ヲタクがバレたことが原因でフラれて、そのことを社内に吹聴されて居づらくなったからだそうです。


???
なぜヲタクがバレて社内に居づらくなるのかよくわかりません。
……これは嘘ですね!


きっと社内恋愛の相手が既婚者だったのでしょう。
『不倫がバレたせいで転職せざるを得なかった』
こんなかっこ悪いことをいくら幼なじみとはいえ久々に再会したヒロタカに言いだせなかったのでしょう。


ヒロタカは成美がヲタクであることを他言しないと約束しました。
とりあえず保身を確保できた成美はもう1つの悩みを打ち明けます。
なかなか複雑な悩みなので、箇条書きにします。


・彼氏が欲しい
・でもヲタクだとバレたらまたフラれてしまうから隠したい
・隠すのしんどい……
・それならヲタク同士ならいんじゃね?→ヲタクのくせにヲタクの男は嫌い
・だから非ヲタと付き合いたいんだけど、隠すのめんどくさい


なに言ってんだこの不倫女?
なんかようわからんですけど、金もらわないとマジメに聞く気になれない悩みでした(笑)


この悩みにヒロタカが画期的な案を出します。
「俺でいいんじゃね?」
「採用!」
ということで、めでたく2人はお付き合いを始めることになりました~!


8888888!!!(パチパチと拍手しているという意味です。念のため)
ヲタクに恋は難しい、と思ったがべつにそんなことはなかった』
に改題して映画上映終了!
お疲れさまでした~!


……
…………
………………


あれ、おかしくない?


『ヲタクとは付き合いたくない』という設定はどこに行っちまったのでしょうか?
たぶん成美が嫌いなヲタクというのはアニメヲタクのことなのでしょう。
ゲーヲタのヒロタカはジャンル違いなのでセーフ、ということです。


なんと2人が付き合うことになったとたん、ビッグサイト前の広場にワープしました。
そしてどこからともなく色とりどりのコスプレイヤーのみなさまが現れ、楽しいダンスを披露するではありませんか!


『じつはヒロタカが魔法使い』という設定があって、瞬間転移と召喚魔法を使ったのかと思いましたが、そんなわけはありません(笑)
ミュージカル観ないのでわかんないんですけど、どうやらワープや召喚はミュージカルのお約束みたいですね……。

 

 

―――ネタバレ注意―――

 

 

 

厄介な体質


こうして付き合うことになった2人ですが、依然として成美はヲタバレを隠し通したいのです。
ところが成美には『息を吐くようにヲタ用語を連発してヲタクアピールをしてしまう』という厄介な体質があります。


そこでヒロタカは体質改善のために1日ヲタ用語を禁止してデートする『ヲタ禁デート』を提案しました。
問題に対してすぐに解決策を提示できる有能な男ですね。
罰金制度をもうけたところ、成美がヲタ用語を連発して札束が宙に舞いました(笑)


ここまでさんざん『ヲタバレしたくない』という設定を強調してきましたが、もう忘れてください。
ヲタバレして困るというストーリー展開は今後いっさいございません(!)


成美の本業は『18禁2次創作エロパロ漫画家』なのですが、作業が遅れていて次のコミケに間に合いそうもありません。
そこでなぜかアニヲタ友だちではなくヒロタカが手伝うことになります。
ヒロタカ有能すぎwww


なんとかコミケに間に合い、ヒロタカは販売の手伝いまで買って出ました。
成美が不在のときにヒロタカが売り子をやると『イケメンメガネ男子がハードな18禁BLもの』を売っていると話題になり、腐女子のみなさまが長蛇の列を作ります。
そうですか……。


こうして2人の関係は順調に進んでいたのですが、ついに壁にぶち当たってしまいます。
そろそろいいだろう、と思ったヒロタカが週末に成美を自宅に誘いました。
付き合い始めて日も経ちましたし、大人ですしね?


野獣と化したヒロタカが成美にキスをしますが、これを成美は拒絶。
気まずくなったので成美はそのまま帰ってしまいました。
「ヒロタカ怒ったかな?」
などと成美は心配していますが、そこは『怒った』ではなく『傷ついた』かどうかを心配するべきでしょう。


ここでわたしのなかで成美が前の恋人に『ヲタクだからフラれた』というのが本人の勘違いなのではないかという疑いが浮上してまいりました。
ヲタクだからじゃなくて、無神経だからフラれたんじゃねーの?w


本人が事実をちゃんと認識しない限り、また同じことになる可能性が高いのですが、無神経な人間は他人を思いやれないから無神経なのであって、残念ながら改善不可能です(笑)

 

 

ハワイプロジェクト


成美は上司から新規プロジェクトに雑用として参加するように命じられます。
『ハワイでゴルフウェアの販促用の写真を撮る』プロジェクトみたいですが、ハワイ編はありません(笑)


新しい上司の樺倉(難変換理由以後カバクラ)は粗暴なオラオラ系のイケメンです。
オラオラ系というか、パワハラ野郎です(笑)
ぶっちゃけ成美はポンコツ社員なのですが、意外にもカバクラは成美のミス連発にそれほど怒りません。
一見粗野だけど、じつは……ってギャップキャラですね。


ハワイチームの懇親と相談をかねて、居酒屋で飲み会を行ったのですが、そこで成美のヲタアピール体質がさく裂します。
偶然同じ店でアニヲタ友だちがコスプレパーティを開催しており、コスチュームの完成度に興奮した成美は大騒ぎしてしまいました。
それをハワイチームのみなさんにばっちり目撃されました。


だけど同僚のみなさんはとくに気にしなかったので、べつになんの問題もありませんでした(笑)
せいぜいカバクラが舌打ちしたくらいです。
困る展開にならないのなら『ヲタバレしたくない』という設定がいるのか疑問になってまいりましたが、話を進めます。


不運なことにカバクラと成美は自宅最寄り駅が同じです。
駅についたらとっととお別れしようとする成美をカバクラは引き止め、ビルの屋上で飲みなおすことになりました。
すると酔っぱらったカバクラが恋人とうまくいかないことの愚痴を始めます。
話すことがないからって「彼女いるんですか?」とか気軽に聞くもんじゃないですね(笑)

 

 

2人の恋は始まったばかりエンド!


成美はハワイプロジェクトが忙しくて気づかなかったのですが、ヒロタカが1週間も会社を休んでいたのです。
メッセージに返信もありません。
キスを拒絶されたことで傷ついてハワイにでも飛んだのかと思いましたが、違いました(笑)


ヒロタカに呼びされてライブハウスに行った成美は、アイドル声優『まれいたそ』のライブでヲタ芸を披露しているヒロタカの姿を目撃しました。
いっしょに参加していたヒロタカの同僚が重度のドルヲタ(アイドルヲタ)らしく、ヲタク用語を早口で連発するのですが、そういうキャラは1人で間に合ってます(笑)
間に合ってるというか、さすがにお腹いっぱいでもう吐きそうです……。


ライブ終わりにヒロタカの部屋に行って成美は絶句します。
なんと部屋中にアニメキャラのグッズが並んでいたのです。


アニヲタへの拒否反応が出てあわてて退室した成美は、ヒロタカが急にアニヲタ化した原因に気づきました。
それはキスを拒絶されて病んだからヒロタカが成美の趣味を理解しようとしたからでした。


成美との付き合いに悩んだヒロタカは行きつけのバーでよく会う美女花子に自宅に誘われて、承諾してしまいます。
いっぽうの成美もカバクラに自宅に誘われて、こちらも承諾してしまいました。
ダブル浮気か!?


と思いきや、じつは2人が連れこまれたのはカバクラの部屋で、花子はカバクラの恋人でした。
花子は重度のヲタコスプレイヤーで、ヒロタカになんかのキャラのコスプレをさせています。
このコスプレをめぐってケンカになったので、カバクラは依然居酒屋で成美のヲタ友だちのコスプレを見て舌打ちしたようです。


成美はともかくヒロタカは美女と浮気する気まんまんだったので、がっかりして放心状態になっています(笑)
カバクラと花子が痴話ゲンカをおっぱじめたので、成美たちはお暇しました。


帰り道で「ありのままで付き合おう」とアナ雪みたいな結論になって終わりました。
終わるのかよwww
まあ、べつに終わってもらっていいんですけど。(真顔)

 

 

ミュージカル警告をしてほしい度☆☆☆☆☆


上にも書きましたけど、わたしはストーリーの途中で突然歌って踊られるとストレスがたまる体質です。
精神的苦痛を感じてしまうので、バイオレンスやエロ、グロ描写と同じく警告してほしいです。


今回アマゾンプライムで視聴しましたが、ジャンルは『コメディ、ドラマ、ロマンス』と表示されていました。
『ミュージカル』は絶対に書いとかなきゃダメでしょう!?
お願いしますよアマゾンさん!!!

 

 

よくわかりませんでした度☆☆☆☆☆


何年か前にテレビアニメをやっていたので1、2話観たような記憶があるんですけど、そのとき「合わねーな」と思って視聴をやめたはずです。
今回も同じ感想でした(笑)


まあ「原作同じだしねー」と思ったんですが、『映画.COM』で他の人の感想を読んでみたところ、原作のファンの人が「ぜんぜん原作とちがう!!」と悲鳴をあげておりました。
お気の毒に……まれによくあることです(笑)


ミュージカルにしたことを批判している人もいましたが、1つ監督を擁護すると、ハイテンションにヲタクスラングを連発し続ける2時間は映画としてなかなかキツイものがあります。


でも原作がそういう作品なんだから、それを避けるくらいなら映画化すんなよって話になっちゃいますけどw
全体的にあんまり評判がよろしくないようで、大喜利みたいな感想が多くて、映画よりおもしろかったです(笑)

 

 

ヲタクだから恋が難しいわけじゃない度☆☆☆☆☆


だれが見たって原因はヲタクじゃねーよ!w

 

というわけで、原作ファンも未読者も得をせず、『まれいたそ』ファンくらいしか得しなかった映画の感想は以上です!